心ひかれる特別な場所〜森・温泉・絶景・出会いと別れ~四徳温泉・桑原・陣馬形山キャンプ場の春夏秋冬【前編】

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最終更新日 2023-12-052022年、今年は登山とキャンプで言うと登山の比重が圧倒的に多い一年になりましたが、それでもキャンプもオートキャンプで30泊ほどすることが出来ました。そんな2022年に最もよく利用させていただいたのが長野県中川村の山間にある四徳温泉キャンプ場。関連する桑原キャンプ場、陣馬形山キャンプ場も合わせると実に12回。登山帰りに温泉に立ち寄ったものも含めるとほぼ毎月のように訪問していました。

そのほとんどを記事に書き残すことが出来ないままで2023年になってしまいましたが、2022年の四徳温泉キャンプ場を振り返ってみたいと思います。

2022年の四徳温泉キャンプ場・桑原キャンプ場・陣馬形山キャンプ場【前編】

3月/自分で伐った木で自分が使う机を作る「木と人の縁日」

3月中旬に2022年シーズンオープンを迎えた四徳温泉キャンプ場。フォレストサイトの落葉松はまだ芽吹きの前。オープン日に合わせて春分の日3連休で訪問しました。

いつものメンバーといつものように集まって焚き火を囲む幸せ。今年も四徳温泉の森で遊ぶことが出来る、どんな出会いがまっているだろうかとワクワクする時間。

前年2021年の営業最終日イベント「小屋閉め」の際、キャンプ場の落葉松を2本伐採しました。1本は参加者皆で斧を使い2時間半、もう一本は地元の木こりさんによってわずか数分で。時間をかけて切り倒した落葉松は一冬を製材所で乾燥。そしてこの日、自分たちの手で子どもの使う学習机を作ろうという企画「森と人の縁日」が開催されました。「森を生かす、森で生きる」そんなコンセプトを大事にする四徳温泉ならではのイベント。

伊那市にある「株式会社やまとわ」の職人さん達の指導のもと、子ども達が自分たちの手で学習机を作ります。

自分たちで伐った木を使って自分たちで使うものを作る。一昔前であればごく当たり前のことだったかもしれませんが、名古屋で暮らす次男みぃ君にとってはそれはそれは貴重な経験になったと思います。この後しばらく「家具職人になりたい」と言っていましたから。森の恵みをいただいて、森の中でモノづくりをするってなかなかです。子どもも大人も一生懸命に作業に取り組んで完成!

4つの四徳産の落葉松学習机が出来上がりました。その内1つは我が家で引き取り、みぃ君の学習机に。余談ですが、机が届いた翌日から、それよりも15分早起きを始め、毎朝15分の勉強が今でも続いています。そのせいか学校の成績がグッと上がり、自分から本を読む時間が増えました。自分が伐った木で自分が作った世界で一つだけの机が居心地がいいのかな?森からえられた大切な道具を自分の体と心のように大切にしてくれているのがとても嬉しいですし、そんな機会を作ってくれた四徳温泉キャンプ場や「やまとわ」の皆さん、一緒に木を伐ってくれた「むらびと」の仲間に感謝です。

その時の様子はYouTubeにもアップしているのでよろしければご覧ください。そう、今年の前半はYouTube投稿も少し頑張ってみました。最近さぼっているのですが、年明けにはとある地上波の番組で少しだけ映像を使っていただけることに。ありがたいことです。

手持ちなのでブレていますが夜には落葉松の上に素晴らしい星空が広がっていました。3月末、気温は氷点下に。土はヒンヤリと冷たくて春はまだ遠い事を感じさせるシーズンスタートでした。

4月/絶景と静寂のキャンプ場「陣馬形山キャンプ場」シーズンオープン

四徳温泉キャンプ場と同じ長野県中川村にある陣馬形山。その山頂直下にあるのが絶景キャンプ場の名を欲しいままにする「陣馬形山キャンプ場」。四徳温泉キャンプ場の運営を村から委託されている「Waqua合同会社」が同じく運営を引き受けているキャンプ場でもあります。

標高1445m、陣馬形山の山頂直下にあるキャンプスペースは中央アルプスと南アルプスという二つのアルプス山脈に挟まれた絶景のロケーションが最大の魅力。

有料化により予約が取りにくくはなりましたが、その反面、ゆとりを持った入場数とすることで静寂が戻り、絶景の中でのキャンプ体験の質は無料時代最後の時期から比べて大きく向上したように感じます。この時は何とかシーズンオープン日に予約を押さえることが出来たので訪問してきました。

キャンプサイトから歩いて1分の陣馬形山山頂から見た中央アルプス

少し早く到着して管理棟を覗き込むと、顔見知りのスタッフがシーズンインの準備に忙しそうに動き回っていました。

管理棟には地元で作られた手作りお菓子、中川村唯一のショッピングセンター「チャオ」内にあるカフェセラードさん焙煎のコーヒー販売も。そして、スタッフ厳選のクラフトビールなどアルコール類も揃っています。

個人的にも今年はクラフトビール元年でした。元々フルーティーな日本酒やコーヒーが好きだったりするのですが、ビールでも香りの強い柑橘類を感じさせるIPAが美味しいなと思わせてくれたのは、この時の陣馬形山で飲んだビールからだったと思います。

ファミリー層の多い四徳温泉キャンプ場と比べると、ソロやデュオが大半を占める陣馬形山キャンプ場。それでもやっぱりここに連れてきたかったのは夜のこの景色をその目に焼き付けさせてあげたかったから。

眼下には伊那谷の夜景

頭上には天の川

絶景の名を欲しいままにするキャンプ場、陣馬形山キャンプ場。

翌日は早朝にテントを撤収し、麓にある陣馬形山キャンプ場登山口まで車で移動。四徳温泉キャンプ場企画の陣馬形山登山ツアーに参加しました。前述したWaqua合同会社代表の久保田さんは登山ガイド資格を保有しており、NHK「にっぽん百名山」の光岳収録回にもガイドとして登場しています。久保田さんのガイドでこの日新しく整備した陣馬形山の新しい登山ルートを歩きました。

春の山を参加者皆でお喋りしながら登るというのも初めての体験でとっても新鮮でしたね。途中は裸足で登山道を歩いたりして(笑)。

無事に登頂した後は登山口にある「ベースキャンプコーヒー」さんのスープカレーランチを美味しくいただきました。キャンプと登山の記事はすでにアップしているので詳しくは是非下のリンクからご覧下さい。

5月/GWも四徳へ・新緑の森を裸足で歩き、ワラーチを作る

GWも四徳温泉キャンプ場へ。四徳温泉キャンプ場には「サニー」「オート」「フォレスト」と3種類の趣の違うサイト分けがありますが、今年も殆どフォレストを利用させていただきました。3月に伺った際も同じくフォレストですが、5月の写真と比べると全く雰囲気が違うのが面白い。新緑が森を包みこみ、緑の中に溶け込むようなこの時期のフォレストはとても好きです。

この時もいつものメンバーと。子ども達は森を走り回って自由に遊びまわっていました。

大人も生きる力を取り戻す休息タイムを楽しみます。

間伐された枝をノコギリで丁度いいサイズに揃えるのがフォレストサイトでの焚き火の流儀?一汗かいた後のビールの美味しいこと。

麓のスーパー「チャオ」には地元の野菜が豊富に揃っていていつも大量に買っていきます。

地元のこだわり農園「大島農園」さんのトマトでソースを作ったトマトパスタ。今年はトマトパスタ作りにハマりました。少し酸味のある新鮮なトマトをじっくりオリーブオイルで炒めて作るソースがもう我ながら絶品・・・乗っている葉物も大島農園産。

そしてGWということでキャンプ場でイベントも開催。と言っても四徳温泉キャンプ場のイベントは他とはちょっと違う!365日?この森を裸足で走っているツナさんが教えてくれるワラーチ作りワークショップ!

子ども達に混じって私も一足作りました!これが今年の夏山で大活躍!軽いし履き心地がいいし快適でした。

ゴムを切るのがなかなか大変でしたけど楽しかったですね!

ところが??翌日行われたのは、ワラーチさえも脱ぎ捨てて「裸足で新緑の森を歩く」体験会。

大人も子どもも裸足で四徳の森を歩き、泥の中に足をつっこんだり、最後にはランニングまで!この時の温かい地面の感触と草や石の感触は今でもはっきり覚えています。とても気持ちが良くて気持ちが良かったですね。

森を感じる一風変わったイベントも四徳温泉キャンプ場の魅力だと思うのです。

深夜、サニーサイトの上には天の川。周囲10kmにほぼ人家がないため、四徳温泉キャンプ場は星空がとても綺麗に見える場所となっています。特に川沿いで空が開けたサニーサイトは星の野原を見るかのような素敵な星空が広がります。。星空サイトなどに改名してもいいんじゃないかなと思っています。

7月/登山後に桑原キャンプ場(四徳から5km下流)

7月、いつもご一緒しているなゆこさん一家と滋賀県の日本百名山「伊吹山」のナイトハイクへ。この日は伊吹山に群生するホタルの見ごろというタイミングを狙って計画していたもの。ある秘密の宿に前泊して深夜にホタルを求めて登山。私とこっちゃん(職場の後輩)は山頂でご来光を拝んでから下山、そのまま全員で長野県の桑原キャンプ場へ移動してキャンプというハードスケジュールを敢行しました!疲れたけれど楽しかったですね。

桑原キャンプ場は数年前にその営業を四徳温泉キャンプ場の運営を請け負う「Waqua合同会社」が引き受けたキャンプ場。四徳温泉キャンプ場から5kmほど下流の川沿いにある川遊びが満喫できるキャンプ場。基本は週末のみの営業ですが、サウナも楽しめるということで人気になっているようです。

サイトは区画サイトが主ですが、今回は管理棟横にあるフリーサイトをなゆこさん一家と贅沢に使わせていただきました。このキャンプ場の特徴の1つは流木を薪に出来ること。さらに下流のダムに浮かぶ流木を乾燥させた薪を定額使い放題。よく乾燥しているのでとにかくよく燃えます。

7月はみぃ君の誕生日ということで、なゆこさんがサプライズでケーキを準備してくれました!突然だったのでとってもビックリ、そしてありがとうございます!!いい笑顔!

この三人、年齢はバラバラですが今年も山にキャンプによく遊び、よく頑張りました。これもまだ記事にしていませんが、北アルプス登山にも挑戦して雷鳥も見れたんですよね。

流石に登山後ということもあって夜は早く寝てましたね~四徳とはまた違った雰囲気ですが、居心地の良さが何故か共通しています。

新月に近かったので綺麗な星空も見れましたね。

翌朝は撤収も忘れて川遊び。まだちょっと冷たかったんですが、大人も子どもも魚を捕まえるのに夢中。ちょうどいい深さの川遊びが楽しめるのは桑原キャンプ場の魅力ですね。水もとっても綺麗ですよ!

冷えた体を焚き火で温めていると、「Waqua合同会社」代表の久保田さんが訪問。こっちゃんに説明しているのは、初の取り組みとなる「子どもサマーキャンプ」のこと。

四徳温泉では自然体験として年間を通して「もりのこ」という企画を行うこととしていますが、その一環としてサマーキャンプをしてみたいという話が少し前から持ち上がっており、いよいよ実現することに。こっちゃんはボランティアスタッフとして参加することに。この年のお正月に生まれて初めてキャンプをしたのが嘘みたいなスピード成長です(笑)

登山に川遊びキャンプと体力を使い切った濃厚な2日間でしたね。

7月/野生動物とともに

記録を辿っていると、四徳温泉に7月にも訪れていた事を思い出しました(笑)。この時は殆ど写真を撮らずに過ごしていたようですが、フォレストサイトに遊びに来たお客さんの姿が数枚。

今年の四徳では写真奥に写っている小鹿や夜間を中心にアナグマがよく出没しました。鹿はまだかわいいものですが、アナグマは人を恐れることなく、放置されたサイトのゴミを狙いに来ていました。野生動物の棲み処でキャンプをしている限り遭遇は免れないのですがなかなか難しい問題ですね。ゴミを放置したまま寝ない、野生生物が嫌がる匂いを出す線香を焚いておくなど出来るだけ自衛をしておきました。

今年は中川村のズッキーニを沢山食べました!とっても美味しくてまた夏が来るのが待ち遠しくなる味でしたね。直火が出来るフォレストサイトはやっぱりいいなと写真を見返して思います。

7月/「子どもサマーキャンプ」四徳温泉キャンプ場初の試み

7月には2泊3日(諸事情で1泊2日に)で子どもだけのサマーキャンプが四徳温泉初の試みとして開催され、みぃ君が参加してきました。参加者は10数名と少人数で名古屋から3名、それ以外は地元中川村の子ども達という組み合わせ。事前の子ども達の打ち合わせも今どきというかオンラインで開催され、作る料理のメニューなどを話し合って当日を迎えました。

四徳温泉キャンプ場で会ういつもの3人!私が現地まで送ることになったので3人をピックアップして向かいます!

無事に到着!ちょっと緊張?している後ろ姿かも(笑)

初めて会う子ども達がテントを立ち上げているのを横目で見ながら私は名古屋へトンボ返り。この後、ボランティアスタッフとして参加することにしたこっちゃんを名古屋でピックアップして再度名古屋から四徳へという1日2往復をやり遂げました!

子ども達はというと、自分たちで料理を作ったり、焚き火をしたり、探検をしたり、魚を釣ってみたり、工作をしたりと濃密な時間を過ごした様子。地元の子ども達とも仲良くなったみぃ君は2023年も必ず参加すると今から楽しみにしています。コロナ禍でもこういう機会が出来たことがとても嬉しくて、そして開催してくれたスタッフのみんなに感謝です。

8月/お盆雨キャンプも四徳温泉で

2022年のお盆休みは雨が続きました。そんな雨でも四徳温泉キャンプ場でノンビリとしたいい時間を過ごせました。四徳温泉キャンプ場は長野県の南側、南信州、中川村にあります。少し足を延ばせば中央アルプス、南アルプスもすぐそこ。そして、山の麓には魅力的な温泉、美味しい野菜や果物の宝庫でもあります。お隣の大鹿村にも足を延ばしたお盆休みは4泊5日のキャンプでした。

四徳温泉キャンプ場には四徳川が流れています。川遊びするには最適。

暑かったので設営後にすぐに川へ!

この川は星空サイト(旧サニーサイト)の目の前を流れています。

遊び疲れたみぃ君はお昼寝タイムでグッスリでしたね。

疲れて、暑くてお酒を飲んでも場内に温泉があるのが四徳温泉のやっぱりいいところ!ツルツルになる温泉に毎日入りましたね。ちなみに会員制度の「むらびと」に登録すると3回目以降の温泉料金は無料となります!

温泉のある管理棟「ゆ家」で2022年から始まったのが地元大島農園の規格外野菜の価格破壊料金での販売!こちらの農園の野菜は某有名料理店などでも使われているとか。美味しいんです本当に!

ビニール一杯つめて300円!安い!夏野菜一杯いただきました!

翌朝のサラダは大島農園の野菜たっぷり!野菜が美味しいのが本当に羨ましい。

管理者の久保田さんが遊びに来てくれて一枚!こうやって一緒に楽しんでくれるのも四徳温泉キャンプ場の魅力だと思っています。出会いに感謝。

とにかくよく降りました。それでも焚き火しますよね!

私、子どもの頃もキャンプによく行っていましたが、当時は雨が降ってくると、雨に負けないぞと火を必死になって守っていたのが楽しい思い出として残っています。直火の力は多少の雨ぐらいなら負けません。

7月にも来ていた小鹿がまた来てましたね。

途中、中央アルプスの木曽駒ケ岳登山にみなで出かけたのですが、風雨が強くて途中で撤退!それでもチングルマの群落や高山帯の植生などを見せてあげることが出来て良かったですね。とっても寒かったですけど!

夏キャンプらしくスイカ割りしたりね!このスイカ、道端で売っていたので買ってみたのですが、とっても甘くてこれまで食べたスイカの中で一番と言っていいぐらい美味しかったですね!

この後、9月には南アルプス縦走の帰りに四徳温泉キャンプ場へ立ち寄り泊まりましたが、実は山の水を飲んでお腹を壊したのか、一晩中トイレへ籠りっぱなしという・・・この時はテントを張るのが面倒だったのでコロコヤで泊まらせていただきました。いやーあの時は辛かった(笑)

 

と、夏まで書いてきましたが、長くなってきたのでここまでを【前編】として続きはまた後日!

 

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