残雪荒島岳|ブナの原生林を抜けて美しい雪の壁を登る

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2021年3月、残雪の荒島岳を歩いてきました。

ブナの原生林と山頂直下の美しい雪壁がとても魅力的な荒島岳を今回も堪能してきました。条件さえ揃えば雪山初心者でも(※経験者とともにが推奨)歩くのに適したこの山の魅力を写真多目で紹介したいと思います。

荒島岳とは

標高1523m、北陸の日本百名山

福井県大野市に位置する荒島岳。深田久弥によって日本百名山に福井県で唯一選定され、県外からも多くの登山者を集める人気の山です。標高は1523mと高い山ではないものの、特に雪の時期には雪に覆われたブナの原生林、山頂直下の雪壁がとても魅力的です。名古屋からも2時間ほどで登山口までたどり着けることもあってこまでも何度か登ってきましたが、足が向くのはいつも雪のこの時期です。

荒島岳へのルートは4つ

登り 下り 登山口 駐車場・トイレの有無
勝原コース 3時間30分 2時間30分 旧カドハラスキー場 あり・あり(※)
中出コース 3時間40分 2時間40分 中出集落 あり・あり
佐開コース 3時間30分 2時間30分 荒島養魚場 なし・なし
新しもやまコース 4時間40分 3時間10分 下山池ヶ嶋地区 あり・なし

勝原コースのトイレは冬期は閉鎖されています。

メインコースは勝原コース。中出(なかんで)コースは深田久弥が辿ったクラシックルート。途中の小荒島岳から見る荒島岳が雄大な姿らしくて興味があります。2012年とまだ新しいのが新しもやまコースで健脚者向けのルートとのこと。今回登ったのは勝原コースですが、他の3ルートも是非登ってみたいと思います。

荒島岳を登る

勝原コースピストン

今回は荒島岳登山で最もポピュラーな勝原コースから山頂をピストンします。

■コースタイム■
07:00駐車場 -50分-7:50元リフト終点 -1時間30分-9:20シャクナゲ平 -1時間-10:20荒島岳 -40分-11:00シャクナゲ平 -1時間10分-12:10元リフト終点 -30分-12:40駐車場

今回は写真を撮りながらのノンビリ登山でしたから実際には+1時間ほどかけて登りました。累積標高差は1200m程度ですからさほど辛い登りではありません。

地図で見るとわかるようにほぼ一直線の一本道。それでも私の登った数日後には吹雪による道迷い遭難が恐らく「もちがかべ」付近で起きていますから侮ってはいけません。

勝原駐車場アクセス

名古屋から東海北陸道を北上し、白鳥インター下車後約50分ほどで登山口駐車場となる旧カドハラスキー場駐車場へ到着します。

 

駐車可能台数は約20台ほどでしょうか?到着時にはすでにほぼ満車状態でした。アクセス道は狭いため路上駐車等は厳禁です。トイレはありますが冬期は閉鎖しているため使えたことはありません。途中の道の駅とコンビニで済ませておくことが必要です。

ゲレンデ跡から登山スタート

登山スタートはトイレの横から。閉鎖したスキー場のゲレンデ跡を登ります。写真で「く」の字のように写っているこのゲレンデ跡が勝原コースの最難関かもしれません(笑)写真で見るよりも急傾斜なんですよね・・・。

ゲレンデには桜の植樹がされていましたが、雪が多いのか多くが折れてしまっていました。ここが一面桜で埋まればどんなに見事でしょうね。

登り口から雪がしっかりある年もありますが、今年はつづら折りのゲレンデ跡を登っていくと途中から雪。それでも暖かかった3月としては比較的多い方かもしれません。ちょっと渋滞しています。

雪に覆われた台地から伸びる木々はまだまだ寒々しいですが、よく見ると芽吹きの兆候が見て取れます。北陸の山々にも確実に春が訪れているのですね。

この日は登り始めから空は厚い雲に覆われて気温も低め。手袋をする手も標高を上げるごとに冷えを感じるようになっていました。積雪期の終わりかけ、残雪期の初め頃のこのころの装備は少し難しい。

オーバーグローブにテムレスを持っていきましたが、テムレスでも山頂付近では冷えを強く感じる瞬間がありました。

周りの登山者もがっつり冬山装備から比較的軽装まで。天候や経験などでも装備は変わるので何とも言えませんが、悪く傾くことを想定して準備をしておく必要があることだけは言えますね。一旦吹雪けば真冬ですから。それでも経験者などとしっかり準備して登れば初心者でも十分に登ることの出来る雪山です。

ブナの原生林を歩く

途中にあった「トトロの木」という巨木はどうやら根本付近から倒木してしまった様子。残念ですが自然の循環の中では仕方がないことなのでしょうね。

登り一辺倒だったコースですが、途中開けた台地にブナの原生林が広がる見晴らしのいい場所が現われます。ちょうど少しだけ太陽が顔を出してくれました。

そう思ったのもつかの間ですぐにガスに覆われたりと目まぐるしい天候でした。ただ、こんな雰囲気も幻想的で悪くありません。

ブナの木々の間を縫って直登。登り切れば一つの目印となるシャクナゲ平に到着です。

雪が徐々に多くなってきました。気温も急降下・・・。青空はダメかな。

シャクナゲ平到着です。

ここは休憩地点とともに冬はテントを立てる人ともよく出会います。樹木に覆われているので風も防げるでしょうし、ここから夕方や早朝に見る荒島岳も美しいことでしょうね。

ここで立ったまま大福を食べて少し休憩。このところの雪山の行動食は大福系と決めています。ここから先はストックでは心もとないのでピッケルを装着します。

この大福とか持って行ってみたい、高いけど(笑)

雪の壁「もちがかべ」

シャクナゲ平で準備を整え先へ進みます。一旦斜面を下って勝原コースで最も有名なポイント「もちがかべ」へ向かいます。

鞍部に下りるとフカフカの雪が最高に気持ちいいです。どうやら前日に少し降ったようです。気温が高くないので良かったです。この日は乗鞍岳や木曽駒ケ岳では雪崩が発生して犠牲者も出ていました。荒島岳では太陽が出ていなかったので斜面では比較的雪がしまっていました。

これから登るもちがかべ。登山者が歩いています。トラバースしながら登っていますが、直登ルートもあります。

樹氷がしっかり成長。標高は1200m付近です。

雰囲気のある木。

もちがかべ手前まで来ました。右が迂回路、左が直登。もちろん迂回しますよ(笑)。ここ滑落事故も起きていますからね。初めて雪の時期にここを通った時は少し怖かったことを思い出します。腰が引けていたんでしょうね。地面と垂直に立ってピッケルを支点にして登れば問題ありません。気は抜かずに慎重に大胆に。

もちがかべを抜けて振り返ります。雪に覆われたブナの原生林が美しい。太陽に照らされたらキラキラと輝きそうです。

さて「もちがかべ」というのはどこからどこまでなのか分かりませんがまだまだ雪の壁は続きます。目指すは山頂まで一息となる中荒島岳。凍った雪面にアイゼンが気持ちよく食い込んでくれます。滑ったらちょっと危ない数十メートルの直登を登り切ると中荒島岳の標識が見えてきます。

山頂まで412m 美しい雪の斜面を登る

中荒島岳は少し広めの台地が広がっています。風を遮るものはほぼないので吹きっさらしで寒いですが、晴れていればここからの荒島岳は素晴らしいはず・・・でした。

が、次に撮った一枚は山頂で(笑)。この日一番真っ白だったのが中荒島岳から山頂までの412m。暴風が吹き荒れて何も見えませんでしたね。とても天候回復を待つような状態ではなかったのでとっとと撤退です。

下山に差し掛かったころの景色がこれ。ようやく登山者とすれ違ったのでどこを歩いているのかわかるような状態。

ところがですね、下山とともに徐々に開ける視界。見事な雪庇も姿を現し始めました。それでも一瞬で真っ白に覆われることを繰り返すので引き返さずに下山へ。

中荒島岳まで戻ってきました。少し登山者が増えています。

山頂方面は少し開けてきたもののまだその全容は伺うことができません。

と思ったら突然周囲が明るく。分厚い雲の下に北陸の山が遠くまで見渡せます。美しい。

さっきよりも見える山頂部。

もう少し待ってみよう。

ブナ林や登山者を撮る。

女性の登山者が多かったですね。

山頂への一本道が現われた

30分ほど待ったでしょうか。

スライドショーには JavaScript が必要です。

強い風に吹かれながら刻々と変わる山の景色。僅かではありますが青空も顔を出してくれました。とても美しく記憶に残る時間でした。

荒島岳、わずか1532mの低山とは思えない雄大な雪山の姿を楽しませてくれたこの山が百名山に選ばれたのはなるほどと感じます。

白く輝く樹林帯を下りる

冷え切った体を動かして下山を開始です。

もちがかべ核心部を上から。

遠くに見えるのは白山?

登りとは打って変わってキラキラ輝くブナの原生林を鼻歌を歌いながら下りましたよ(笑)。

前半は真っ白な幻想的な世界を歩き、後半は青空と雪の今トラスをと楽しませてもらいました。今季は忙しくて全く雪山に行けていませんが、前回の唐松岳といい景色には恵まれた登山となりました。

前回の唐松岳も今回の荒島岳も実は映像を撮っているのですが・・・映像編集が全く出来ません。そのうち編集して残しておきたいと思っています。

雪山でのカメラ

水の中を歩いているような雪山の環境。精密電子機器であるカメラも安心感が故障の不安があると安心して登山に集中することは出来ません。

登山の写真はOLYMPUSのカメラとレンズで撮影しています。小型軽量防塵防滴と雪山登山でも安心感のあるOM-D E-M1 Mark IIIと便利ズームのM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO。

決して腕がどうこうということではありませんが、OLYMPUSのカメラで写真の楽しさを教えてもらっているように思います。もっと自由に色々なものを撮ってみたいと思いますが、いかんせん忙しい。もっと写真を勉強したいし色々なものを撮ってみたいですね。今年度はどんな所でどんな瞬間と出会えるのでしょう、楽しみです。

 

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