【北岳登山】日本第2位3,193ⅿ中2の長男と登ってきた

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最終更新日 2023-12-05

2018年9月の3連休に長男みーと南アルプスの北岳を登ってきました。

すでに年も変わり、山は真っ白な雪山のシーズンとなっていますが、昨年の登山の中でも2人で歩いた記憶に残る登山だけに、タイミングを逸しましたが記録に残しておこうと思います。

2018年秋、中2の長男と北岳登山の記録です。

計画から2年の時を経て長男と北岳へ

中学2年生になった長男みー。彼との北岳登山の計画は元々2016年の夏に予定していたものでした。しかし小学校6年生の夏休みに遭った交通事故のため、直後はもう登山は無理だろうと考えざるをえませんでした。何とか意識を取り戻し、リハビリを続けた結果、少しずつ体力のついて来たみーと、2年の時を経て改めて計画の実現を考えられる時が来ました。

北岳は南アルプスに位置する3,193ⅿの高峰。富士山に次ぐ日本第二位の標高を誇る山。小6のうちに登る計画だったのは奥穂高岳と北岳。左半身麻痺の影響が残るみーの体では奥穂の岩場はまだ不安。それならば危険個所が少なく登りやすい北岳を登ろうということになりました。ちなみに、この3連休はみぃ君は妻の職場の慰安旅行へ出かけていました。

芦安駐車場から雨の広河原へ

3連休の初日、北岳への入り口となる芦安駐車場に到着すると強い雨が降っていました。

乗合のタクシーに2人で乗って雨の山道を広河原へ向かいます。秋の三連休の初日、天候は芳しくないということで、この日は広河原へ先乗りして前泊する予定としました。

細い山道を抜けて到着した広河原インフォメーションセンターの横を進み、小屋の横にあるゲートをくぐります。

雨は相変わらず降り続いていましたが、若干小康状態に。

吊橋を渡るとすぐに広河原山荘です。今日はここでテント泊とします。

北岳へ雨の広河原でテント前泊

広河原山荘のテン場は川沿いでどこもフラット。約100張りまで可能で幕営料は1人500円でした。

今回は久しぶりのエアライズ2。2人で使っても広々なのでやっぱりいいテントですね。

設営後は広河原山荘でノンビリ。生ビールとお菓子で乾杯です。この写真を今見ると、わずか4か月ほど前なのにみーはまた急に大きくなったなと感じます。でもビールを飲んでいるのは私ですからね(笑)

翌日の天気予報も今一つ・・・。天候の好転を願い、雨が打ち続けるテントで二人早めに就寝しました。

草すべりの急登を登り、強風の稜線を北岳山頂へ

連休2日目、まだ日の昇らない午前4時30分に広河原のテン場を出発。雨はまだ降り続いていました。

今回は広河原から白根御池小屋を経て草すべりの急登を登り小太郎尾根分岐へ。そこから北岳肩の小屋を経由して北岳山荘を目指します。休憩抜きで6時間25分ほどのコースタイムです。

白根御池小屋へ暗闇の樹林帯を登る

久しぶりの登山となったみー。この前の年に雪の燕岳を登って以来ですし、ゆっくりと休憩を細かく取りながら登ります。休憩の度にザックから雨で濡れたエアライズを出してはバタバタと振って水を切ります。

雨が続くかと思われましたが、徐々に日も差し込んできてくれました。白根御池小屋までは気持ちのいい樹林帯歩きが続きます。

出発から2時間30分、ほぼコースタイム通りに白根御池小屋に到着です。前回も思いましたが、この小屋はとても綺麗です。小屋のすぐ脇に広がる池沿いのテン場も気持ち良さそうです。

前日は終日激しい雨だったようです。テントの登山者はすでに北岳ピストンに出ているのでしょうか。

急登で名高い「草すべり」を登る

小屋から見る草すべり前半。急登が延々と続きます。上の方はガスで曇っています。

体力に心配のあったみーも少し休憩して元気に登り始めます。急登という方がこの人はやる気がでるようです。写真を撮りながら進む私を置いてどんどん先へ進んでいきます。

振り返ると青空が。池にも少しだけ青空が映って美しい景色を見ることが出来ましたよ。

標高が上がるにしたがって黄色い黄葉に染まります。休憩しながら待っていてくれました(笑)何もないところでも突然顔から倒れこむようなことがチョクチョクあるみーですが、北岳のような徐々に標高を上げていくような山ならば歩きやすそう。それに、不整地をどう足を置くか考えながら歩くのは、いいリハビリになるのです。

50分ほどで標高差500ⅿの草すべりを登り切り、右俣コースとの合流点に到着。

夏は高山植物でお花畑が広がる一帯。秋は様相が違っていました。四季折々の美しさがあるから山はいつ登っても発見があって楽しめるのでしょうね。

合流点から少し登れば小太郎尾根分岐。もう一息で展望の開ける稜線です。頑張りましょう。

小太郎尾根分岐から強風の稜線を歩く

いつの間にか雨もあがり、小太郎尾根分岐に上がってくると青空が広がってきていました。北岳山頂方面は強い風で雲が生まれ、生まれた雲がどんどん流れていました。激しい風にあっという間に体が冷えていきます。

この山歩き初めて富士山が見えました。そしてこれが最後でしたね。

向かいの稜線に見えるのは鳳凰三山でしょうか。

北岳への稜線からの風景は360度絶景です。

そうこうしていると目の前はまたガスに包まれてしまいました。

これはこれで雰囲気があってなかなか。稜線は強い風が吹きつけてたまに風に体が煽られます。

肩の小屋までもう少し。青空が戻ってきてくれました。

物凄い風で雲が吹き飛んでいきます。

北岳肩の小屋に到着

広河原出発から5時20分で北岳肩の小屋へ到着。ほぼコースタイムですね。

ここまで危険個所はありません。登山初心者でも登りやすい整備されたコースだと思います。子どもでも登りやすい山ですね。まだ山頂までは少しありますが。

雲は多いですが3,000ⅿの地点から見る景色はやっぱり素晴らしい。

昼には少し早いですが、肩の小屋でラーメン、おでん、カレーライスを頼んで昼食です。肩の小屋のラーメンは正直あまり美味しくなかったそうです(笑)インスタントですからね。

山頂を往復してきた登山者、これから向かう登山者など肩の小屋前は賑わっていました。

北岳山頂へ

北岳山荘まで行くことも考えましたが、どうも翌日の天候は最悪。今回は肩の小屋でテント泊、北岳のピストンとしました。

肩の小屋から北岳山頂までは約50分。テン場にエアライズを張って荷物を置いて出発です。相変わらず強風が吹きつけていましたが、雲が飛ばされて真っ青な青空も広がっていました。

山頂まではゴロゴロした岩の稜線を歩きます。特に危険な場所はなく気持ちのいい稜線歩きが続きます。

殆ど雲の中でしたが。

さあもう山頂は目の前です。それまで真っ白だった山頂方面に急に青空が広がってきました。みーは持ってますね(笑)

お疲れさまでした。標高3,193ⅿ北岳登頂です。みーもよく頑張って登りました。

登頂後しばらくの間はガスに包まれ真っ白となっていましたが、待つこと20分ほどで一瞬青空が広がりました。

前回の白峰三山縦走時には雨とガスの真っ白の中での登頂だっただけに、個人的にもリベンジ達成。そして、みーと一緒に久しぶりの3,000ⅿ峰の山頂の青空を楽しめたのは本当に嬉しかったです。

その後も持って行ったお菓子を食べたりしながら結局1時間以上山頂に滞在しました。

下山も気を付けて。

それにしても北岳人気は凄いです。昨年歩いた悪沢岳などは本当に空いていたのですが、同じ南アルプスでも随分違いますね。

北岳の夕暮れ

登頂後はテン場で読書をしたり昼寝をしたりとノンビリ。久しぶりの高山なのでみーの高山病も心配でしたが、前日の広河原泊のおかげもあってか体調は良好の様子。登りやすい山だけに、一気に標高を上げれるので体調に注意が必要かもしれません。

今回のテント内装備はマットが山と道のマット、さらにサーマレストとニーモのエアーマットショートタイプ。秋も深まっていなければこれで十分です。

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真っ白なガスに包まれていたので景色も楽しめず、いつの間にか寝てしまっていました。ウトウトしていると外が急に騒がしくなり出てみると。

分厚いガスが吹き飛ばされて山頂への稜線が一瞬現れました。小屋泊の登山者も大勢外に飛び出して来ました。

本当に10数分の山岳ショーでしたが、みーと一緒に南アルプスの美しい夕陽を堪能することが出来て幸せでした。

子どもと一緒に北岳登山のまとめ

翌朝、テントの外を覗いてみると予報通り雨混じりの濃いガスに包まれていました。簡単に食事をとって下山の途につきます。

元気そうです。

標高を下げるごとに徐々に青空が広がり

広河原のインフォメーションセンターに到着した時にはサッパリした青空が広がっていました。

子どもでも基本的な体力がついていれば難しい個所はほぼない北岳登山。登山好きでないと「日本第二位」という称号がこの山にあることは知られていないのかもしれませんが、やはり3,000ⅿ峰からの眺望は素晴らしく、スッと胸のすくような景色が見渡せます。ルートを選べば途中に補給も出来る小屋も存在し、安全に登ることが出来る北岳は、登山初心者にも南アルプスの大展望を堪能出来る満足度の高い山と言えると思います。また行きたいですね。

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