秋の伊吹山を夕方登山-夕陽に輝く琵琶湖をタイムラプス
最終更新日 2023-12-052020年9月27日、朝からみぃ君とプールへ行って泳いだ後、ふと遠くに澄んだ9月の青空に浮かぶ伊吹山の姿。
時計は12時を回っているけれど、これから登っても山頂から夕陽が見れるんじゃないかなと思い立ち。
今日はそんな衝動的な思いで歩いた夕方からの伊吹山登山と山頂から眺めた夕陽の事を書いておこうと思います。
目次【お好きなところから】
伊吹山に登る理由
標高1377mの伊吹山は滋賀県と岐阜県の県境付近に位置する独立峰。深田久弥氏の「日本百名山」にも選定され、地理的な要因から豪雪、独特な植生を持つ東海・近畿が誇る地元の山です。
麓の上の登山口からの標高差は約1200m。危険個所はないものの、登り一辺倒のそのコースはアルプス登山のトレーニング、そして自らの身体チェックには持ってこいということでこれまでも季節を問わずに何度も登っています。
しかし、昼を過ぎた時間から登ったのは今回が初めて。改めて伊吹山とその麓の町の美しさを知る事になりました。
ススキの道を登って山頂へ
9月末と言っても名古屋では30度を超える日が続き、秋の気配はまだわずかでしたが、こうして山の世界に一歩足を踏み入れると秋の気配を濃厚に感じます。
夏の夜にはホタルの群落で輝く3合目手前の開けた台地にはススキが一面に揺れていました。
2時半に登り始めた自分。その時間帯から山頂を目指す登山者はなく、すれ違う登山者からは時には「今から登るの?」と奇異の目で見られたり。大きなカメラをザックのショルダーベルトにかけていることで「写真を撮る」ために登っていると気づいてくれたかな・・・。まあ気にはしないのですが。
この日は風がとても強く、3合目を過ぎると日差しはあるものの肌寒い。暑いかもしれないと多めに持ってきた水分はほとんど消費しないまま5合目が目の前に。まるで壁のように伊吹山が眼前に迫ってきます。
登り始めて約2時間、山頂手前の岩が露出した傾斜の強い登りを一気にやっつけると鹿よけのフェンスに仕切られた山頂部に飛び出しました。ここもススキが一面に広がっています。写真の奥に見えるのが日本一の大きさを誇る琵琶湖です。
4時半過ぎに山頂へ到着。
昔から霊峰とあがめられ、日本書紀にはヤマトタケルが伊吹山の神を討ち果たそうとしたものの帰り討ちにあったとの逸話が残されている山。
少し雲が出てきてしまったものの、その方が金色に輝く夕陽が見られるかも。相変わらず風が強く、冷え込む山頂には登山者はもちろん、観光客の姿もまばら。というのも、伊吹山は登山道とは別に9合目までドライブウェイが通っているため、そちらから上がってく方も多数いる山。
1人登山のザックをかつぎ、山のダウンを着込んだ私は観光で訪れた方々の寒そうな服装を横目に見ながら、ああこの景色のずっと遠くに我が家もあるのかななんて冷たい秋の風に打たれながら呑気に思っていましたよ。
金色の琵琶湖と麓の町
夜間、ご来光の時間に合わせて真っ暗闇の中を登ってくることがほとんどだった伊吹山。
いま目の前で夕陽が迫り斜光で立体感が際立った麓の町が徐々に金色に染まっていくのはそれはそれは美しく、奥に広がる巨大な琵琶湖の湖面のキラキラした輝きと合わせて見入ってしまっていました。
そう、この時間の山頂からの景色を撮りに来たのでした。
山頂に設けられたスノーガードでしょうか。錆の色もわからないほど全てが金色に輝く時間は息を飲む美しさ。
麓の町から輝く伊吹山はどう見ているのでしょう。山が身近にある町が羨ましい。もちろん自然は厳しいだろうけれど。比較的平坦な名古屋に住んでいるとつくづく山が恋しい。
そして琵琶湖の向こう側に広がる分厚い雲に日が落ちていきました。同時に少しずつ町に灯りがともされていくのが美しい対比でした。
金色の琵琶湖と町を伊吹山の山頂からタイムラプス
タイムラプス動画も撮影。機器はGoPro HERO BLACK8を使用。
カメラはいつものOLYMPUS
下山時に思わぬハプニング
下山を開始したのは6時20分頃だったでしょうか、5合目付近まで一気に駆け下りました。
ふと見ると麓の町に灯が入り、道路が光っているのが綺麗に浮かび上がってきました。この後あっという間に暗闇に包まれていくでしょう。
3合目まで40分ほどで駆け下りてきました。休憩ベンチには誰の姿もなく一日の疲れを取っているかのよう。
3合目から登山口までは私の足だと30分ほど。すると、前方に小さなお子さんの手を引きながら真っ暗闇の中をスマホのライトを頼りにフラフラになりながら下山するご家族を発見。事情を聞くと4歳の娘さんを引率して山頂まで到達したものの、下山開始が遅くなり想像を越えて暗くなってしまったとのこと。
予備で持っていたヘッドライトをお貸しして下まで付き添って下山することにしました。女の子は泣き言も言わずに頑張ります。不安にならないように大丈夫大丈夫と声掛けをしながらも、1合目の山荘を見たとたんに安心したのか泣き出してしまいました。当然ですね。よく頑張ってここまで降りてきました。
結局最後まで一緒に下山し、時間は20時前になっていたでしょうか?無事で何よりです。
最後はハプニングとなりましたが、山には色々な顔があることを今回の伊吹山で改めて実感した登山となりました。
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