残雪期白馬三山テント泊~肝を冷やしたルートロスと熊との遭遇【2日目】

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今回は白馬大雪渓を登り詰め白馬岳へ登頂し、2日目に杓子岳・鑓ケ岳を巡る白馬三山後半の一日を記録しておこうと思います。

2019年6月1日~2日、北アルプス後立山連峰の白馬岳。思い出に残る山だったのですが、今回は40年近く前のそれ以上の記憶に残る山歩きとなりました。

その一つがルートロスによるもの、もう一つが熊の襲撃によるものでした。

「白馬三山」杓子岳・鑓ケ岳へ

白馬岳から南へ約1時間半の杓子岳、さらに1時間ほどで鑓ケ岳が連なり、三つの山を合わせて「白馬三山」と称されています。

白馬岳頂上宿舎のテン場で一泊した翌朝、残す杓子岳・鑓ケ岳に向けて歩き出しました。

白馬岳さようなら~また来るよ。出発は6時少し過ぎでした。

杓子岳でオコジョと遭遇

空気は澄んでいて、遥か遠くに富士山も見えていました。

奥の左手に見えるのが杓子岳ですね。

非常に快適な縦走路です。

午前7時過ぎ、杓子岳登頂。

何でしょうね?山頂標識にいたずら?

杓子岳から白馬岳方面を振りかえると。目と鼻の先ですね。

ここで少し食事休憩としました。山頂付近の石に座って辺りを見渡していると、何か視界の端に動くものが。

何と!オコジョ!実は見たのは2回目なんですが、今回の方がハッキリ確認出来ました。ただ、あまりの速さにカメラではなかなか終えず・・・この一瞬だけでした。

オコジョも見れたし食事もとれたし、引き続き剱岳を見ながらの縦走路へ。天気は下り坂気味ではあったのですがそれほど大きなアップダウンもなく、非常に快適な歩きが続きます。

鑓ヶ岳で雷鳥と遭遇

さあ鑓ヶ岳へ向けて歩きます。

手前が杓子岳、奥が白馬岳ですね。杓子岳からは一旦下り、鞍部から鑓ヶ岳山頂へ向けて登り返します。と言ってもさほどの登りではありません。

登っていると目の前で何か動くものが。

おっ雷鳥でした。

目の前をヒョコヒョコとしばらくモデル立ちしてくれていました。

そうこうしているうちに8時11分白馬鑓ヶ岳へ到着です。お疲れさまでした。

ここまでオコジョ雷鳥といい出会いもあり、快調な歩きで最高の2日目です。そうここまでは。

この後が試練の山歩きになっていきます。

ルートロス、そして熊襲撃

冬道から夏道へ迷い込みルートロス

白馬鑓ヶ岳で一休みし、後は楽しみにしていた白馬鑓温泉へ向けて下山するだけ。そんな気分でいました。まだこの時は。

まず鑓ヶ岳から写真のような斜面を下って行きます。稜線の先には天狗山荘も見えていました。

20分ほど下った地点に鑓温泉への分岐がありました。

ここまでは順調です。この時点で8時40分でした。

ここから一気に雪渓の下りへ入ります。

がしかし、ここでルートミスを犯してしまいました。雪渓上には踏み後がしっかりあり、それは夏道と一致するようでした。実は少しおかしいなとは思っていたんです。雪渓を夏道から南側に少し膨らむように回り込んで鑓温泉へたどり着くと思っていたのですが、明瞭な踏み後は夏道上に・・・。何度も辺りを見渡しながら考えましたが、踏み後を辿ることに。

すると、崖を下るような場所へたどり着きました。そしてその先に踏み後がつながっています。

実際にはもっと急斜面だったのですが、こんな感じの斜面が100ⅿぐらいつづいたかもしれません。ピッケルがあればまだ良かったのですが、前日スノーバスケットを外したストックを最小の長さにし、両手に持ってバックステップで下りていきました。かなり肝を冷やしましたね。

滑落遭難

途中雪渓が繋がっていないような場所にも遭遇しましたが、何とか回避して下りていくと、30ⅿほど下の所に5~6名のグループが停滞していました。登って来るのかなと思いながら下りていると、1人の方がシュラフに包まれて確保されています。

いま私が下りて来た場所で滑落してしまったようでした。途中にストックが一本転がっていて何故だろうと思っていたんです。リーダーらしき人が付き添いながら、声をかけられています。すでにヘリを呼んだということで、グループの他のメンバーはもう少し下りた地点にある鑓温泉へさらに険しい雪の斜面を下りようとしていました。

私も一歩一歩確認しながら一緒に下りていきます。この時点で分岐点から1時間20分経過。本来ならば雪渓を快調に下り、鑓温泉へ下りていてもいい時間でした。夏道で鎖などがある地点に入り込んでいたんですね。

慎重に崖を下り、雪渓にたどり着いた時には正直ホッとしました。

この右手の上の方から下りて来たんですね。

鑓温泉でホッと一息~無事ヘリで負傷者確保

鑓温泉に到着したのは10時40分。分岐点から2時間かかってようやくたどり着きました。もう緊張もあって汗びっしょりでしたから、全身脱いで温泉に浸かりました!とっても気持ちよかったですね。

しばらくしているとヘリも到着し、何度か試みたのちに無事負傷された方を確保して飛び去って行きました。良かった。

ちなみに鑓温泉、絶景ですね。ここに入りにくるだけでも価値がありそうです。

ハプニングは続く・・・仰天の熊との遭遇

ゆっくり温泉に浸かった後、後は一気に下山と思い、たまたま温泉で一緒になった方と下り始めました。

ここでも色々とルートミスが重なったりもしたのですが、先ほどの崖で一緒になったグループと近くを歩きながら、小日向のコルへ登り返すために三白平という比較的平坦な地点を歩いていました。

すると、背後から「熊がそっちへ行ったぞ!」と大きな声がかかりました。私と一緒に歩いていた方とキョロキョロするものの、熊の姿は見えません。しかし近くの藪の先から何かが突進してくる音が突如聞こえ・・・

この先は別記事で書き起こしていますのでそちらを(笑)

ちなみに熊に襲われた付近はこんな感じの雪原でした。それにしても熊の速いこと速いこと・・・。

熊襲撃の後、熊笛や様々なものを鳴らしながら集団を作って小日向のコルまで上がり、その後も若干ルートファインディングに苦労をしながらも何とか猿倉の登山口へ到着。

体力の消耗の激しい白馬三山テント泊縦走を無事歩き終えることが出来ました。

白馬三山テント泊縦走まとめ

今回の白馬三山テント泊縦走は滑落負傷、熊の襲撃、雪山でのルート取りの難しさなどで力を使い、様々な経験を得ることが出来た貴重な登山となりました。

単独ということの怖さも思い知ることにもなりました。もしあの場所で自分が滑落していたら、もしあの場所で声がかからずに熊に無防備に襲われていたら・・・ゾッとします。

常に危険と隣り合わせにある登山において、自分だけは大丈夫という思い込みは危険なことは百も承知であったと思っていましたが、本当にどんなことが起こりえるか予想は不能なんだということを痛感する2日間でした。

 

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