笠ヶ岳・冬のはじまりに急登「笠新道」で日帰り登山

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これを書いているのは11月7日、二十四節気の立冬ということで冬の気配が立ち始める日ということだそうです。実際には名古屋は暖かい日差しが降り注ぎ、私は夕方まで半袖で過ごしていました。今年の殺人的な夏の暑さといい、今年の冬はいったいどうなるのでしょう。

しかし、週末歩いてきた北アルプスには確実に冬が近づいてきていました。

2018年11月4日、笠ヶ岳の日帰り登山に行ってきました。

リハビリ登山にはちょっと過酷だった冬の近づく笠ヶ岳日帰り

このところブログの更新もままならないほど体調不良が続いていました。とにかく家に帰ると横になって体力の回復に努める日々・・・。何とか少しずつ復調し、先週はみぃ君と四徳温泉へキャンプへ行くことまで出来るようになったのですが、まだ本調子には程遠く。

それでも、「天気も良さそうだから行って来たら」という妻からの一言に押され、11月4日の日曜日に9月の北岳以来の登山に出かけました。ちなみに、北岳もその前の赤石・悪沢岳の記事もまだブログに書けていないのですがそのうちに(笑)

久しぶりということで、どこを歩こうかと色々考えたのですが、穂高や大キレットなどからその綺麗な山容をいつも眺めて来た「笠ヶ岳」をチョイスしました。理由は一つ、久しぶりだったので出来るだけ長く山の中に居たかったのです。

笠ヶ岳とは・コースタイムは?

笠ヶ岳(かさがたけ)は、岐阜県高山市にある飛騨山脈の標高2,898 mの山。日本で34番目に高い山ということになるそうです。中部山岳国立公園内にあり日本百名山及び新・花の百名山に選定されています。どこからみても笠を逆さにしたような山容をしていることが名前の由来だそうです。

笠ヶ岳コースタイム新穂高温泉 -1時間-中崎橋 -10分-笠新道登山口 -4時間20分-杓子平 -2時間‐笠新道分岐 -1時間10分-笠ヶ岳 -1時間-笠新道分岐 -1時間20分-杓子平 -3時間-笠新道登山口 -10分-中崎橋 -45分-新穂高温泉
合計14時間55 / 19.9km

累積標高は2,400m超。リハビリ登山として歩くにはちょっと過酷かもと思いましたが、体力の落ちた身体には過酷でした。特に急登として名高い「笠新道」は痺れました。

笠ヶ岳・雪降り始めの笠新道日帰り往復

笠ヶ岳、事前にヤマレコなどで調べてみると10月末時点での積雪はまだごく僅か。それでも、この時期の北アルプスだと一晩で様相は様変わりします。気温や西穂からのライブカメラ映像なども逐一確認し、軽量としつつも何かあったら一晩ビバーク出来るくらいの装備と食料は背負っていくことにしました。

今回アイゼンはチェーンアイゼンのカンプ「アイスマスター」を念のため持参。使用感を確かめたかったので使ってみましたが、この時点ではツボ足で歩行出来るほどの登山道の状況でした。それも数日で様変わりすることでしょう。

初めてのチェーンアイゼンでした。登山靴との相性もあるかと思いますが、かかと部分が靴横にズレていってしまうため、装着簡易さは抜群ですが、安定感としては合格点とはいきませんでした。場面を考えて使う必要がありそうです。

噂通りに長い長い笠新道

笠ヶ岳へのアクセスは色々あるようですが、最も有名?な長く辛い「笠新道」で行くことにしました。まずは岐阜県の新穂高温泉深山荘の登山者用無料駐車場へ駐車。到着したのは午前4時過ぎ。日曜日ということもありますが5割程と少な目でした。

新穂高の登山センターで登山届を書き、さあ出発です。

時間は午前4時30分。蒲田川に架かる橋を渡り、真っ暗な林道を歩きます。空は満天の星空。物凄い星が広がる下、川の音を聞きながら真っ暗な林道を1人歩く不気味(笑)。さすがに何か出てきそうだったので、スマホから音楽を流し、歌いながら歩きましたよ。新穂高から笠ヶ岳の登山口までは林道を3.5km。無駄に長い・・・。

笠新道スタート口となる登山口の水場は枯れていました。では行きましょう。まだこの時点では真っ暗闇。ヘッドライトの光だけを頼りに急登を登ります。当面の目標は1000mほど標高を上げた地点にある杓子平。

今日は長い長い一日になりそうなので、ユックリユックリと行きます。コンスタントに1時間で400mずつ上げる目標で行きます。しかし、本調子ではない身体では無理でした。始めこそ450mほど上げられましたが、次の1時間は300m、次は200m。キツカッタです笠新道。

それでも、笠新道を歩いている最中だけは時々太陽が降り注ぐ時間帯も。2000mを超えた辺りから少しずつ登山道に雪が出始めました。

雪はグズグズしていてアイゼンは必要ありませんでした。

真向いにある西穂はずっと雲に覆われて、独特のギザギザした稜線の全てを見ることは出来ませんでした。しかし雪の降り始めた穂高は美しい・・・今年の冬もまたテン泊で行きたいなと思いますね。

樹林帯を抜け、ひたすら黙々と標高を上げ続けると、目の前に大きな岩がポコッと現れます。これを超えると杓子平はもう目の前。100m毎に標識があるのは精神的に助かりましたね。

杓子平から抜戸岳南尾根へ、巨大なカールの中は一気に雪の世界へ

8時27分、杓子平に到着。期待はしていませんでしたが、笠ヶ岳はやはり雲の中でした。

一目でわかる巨大なカール地形。この巨大な窪地帯が杓子平。天候が良かったらどんなに素晴らしかっただろう・・・。なんて仕方ないことだけれども、長い長い笠新道を登ってきたのにご褒美がないことにちょっとガッカリ。

一瞬ここでもう引き返してもいいのでは?なんて思ったりもしましたが、ここで初めて先行者の姿を発見。独りぼっちは寂しいけれど、先に人がいるなら行ってみましょう(笑)

始めは3センチ程度の積雪でしたが、カールの中心部分からさらに上部では雪は少しずつ増えていき、10センチまでは行かないものの久しぶりの雪山の感覚を楽しみながら登ります。体調不良による体力の低下は顕著ながら、この部分の歩きは開放的で爽快です。寒かったですけどね。

すぐ頭の上に分厚い雲が存在しています。いつこの雲の中に突入するのだろうと思っていると・・・

一瞬で真っ白に。途中、先行者の男性を抜いてトップに。と言っても、この日下から笠ヶ岳を目指したのは私だけのようでした。他の人はテント泊。冬の始めの笠ヶ岳テン泊も魅力的ですね。

この目印から少し登れば稜線へ飛び出します。右に行けば抜戸岳、左に行けば笠ヶ岳。結局今回抜戸岳パス。寄り道せずに笠ヶ岳へ向かいます。

笠ヶ岳稜線は真っ白な雪とガス

稜線ピークからまずは少しだけ下ります。ここから笠ヶ岳山荘、笠ヶ岳山頂までは水平距離で2km程。なのですが、案外アップダウンが続きます。ジワジワ来る(笑)

すると木製の標識。笠ヶ岳から双六方面への道もいつかつないで歩いてみたいですね。

稜線沿いは雪が少し増えています。しばらく歩くと抜戸岩。巨大な岩の真ん中にルート。これはどうして割れたのでしょう??

この辺りから風に交じって雪が叩きつける天候に。

独り寂しくトボトボ歩いていると(笑)突然目の前に冬毛に変わりかけた雷鳥が2羽。この写真の中にいますよ~。

笠ヶ岳は雷鳥の生息地としては有名なんですね。

雪は付いているものの特に危険と感じるような場所はなく、小さなアップダウンを繰り返しながら標高を200m程上げながら歩きます。少し急な登りを行くと、大きな岩がゴロゴロした場所が現れます。

ようやく!

頑張る!(笑)最後の力を振り絞って!

笠ヶ岳山荘到着、すでに閉じてはいるものの何かホッとします。入り口付近に座り込み、おにぎりを食べて山頂までのエネルギーを補給しました。寒い。ちなみにトイレも閉まっているので使えません。

山頂までは100m程標高を上げます。約10分。強風の中進みます。

午前11時56分。ようやく山頂到着!新穂高から約7時間30分もかかりましたが、達成感は半端ありません。真っ白ですけどね。

リモコン機能でとにかく記録写真。ジッとしていると凍えそうなので、ほんの数分ほどの滞在でしたが、インスタのライブ配信だけはやっておきました。360度の大絶景が配信出来れば良かったんですけどね・・・また次の機会です。

日没までは残り5時間、急いで来た道を戻ります。山荘を過ぎ、テン場を抜けた辺りの岩に「サヨナラ」の文字。安全に戻りますね!さようなら〜

登りではあまり気にならなかった稜線歩きですが、下りになると少し緊張する場所も。左に足を滑らせたら止まらないでしょうね。

ギリギリ日没セーフで下山

杓子平を通り抜け、何とか少しだけでもガスが晴れてくれないかと願ったものの、最後まで笠ヶ岳は雲の中。本当にサヨナラ!

この時点で午後2時38分。タイムリミットまで残り2時間20分!標高差1000mを下ります。

この日、実は登山靴の試し履きも兼ねていました。スポルティバのトランゴタワーを新調しました。長時間履いても全く足に痛みが出ませんでした。私は幅広足で、左足が4E、右足は4E以上なのですが、タワーはトランゴシリーズの中では少し幅広なのかな?いい靴に出会えた予感がします、またレビューを上げたいと思います。

すでに紅葉はほぼ終わり。笠新道登山口近くまで降りてこないと残っていませんでした。

午後5時2分、日没ギリギリセーフで笠新道登山口に戻ることが出来ました。この後は林道を1時間、無事に車にたどり着いたのは午後6時前でした。

結局この日は約13時間行動。天候や体調などが整えば、これほど時間がかかることはないだろうと思いますが、久しぶりの登山としては非常に厳しい1日となりました。とは言え、なまった体には最高の刺激になったことは間違いありませんでした。

笠ヶ岳、次は美しい稜線歩きを青空の下で楽しみたいものです。必ずまた歩こうと思う、そんな山歩きとなった1日でした。

笠ヶ岳日帰り登山装備

今回は万が一のビバークセットを持参しました。

ザックはワンダーラストイクイップメントのミューオンパックを使いました。ここに、上下の保温着、手袋予備を2つ。屋外作業用カイロsolエスケープヴィヴィ。食料などを詰めました。気温の予測が立てづらかったので、凍る心配のあったハイドレーションは使いませんでした。代わりにナルゲンの550mlボトルを使用。

登山靴

ソフトシェル 今回は着っぱなしでした。

ビーニー

 

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