残雪期の西穂高岳―テント泊山行(1)

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2018年3月31日‐4月1日、北アルプスの西穂高岳へテントを背負って登ってきました。

巷では桜も散り始め、昨日は名古屋でも27℃を記録するなど、一足早く夏を迎えたかのような気候となっていますが、この時期になると無性に雪が恋しくなるのは不思議です。今年の残雪期は長く続かないかもしれないという不安?もあり、年度末・年度初めの忙しい時期でしたが歩いてきました。

新穂高から残雪の西穂を目指して出発

新穂高ロープウェイ乗車には「名古屋鉄道株主ご優待割引券」がお得

新穂高ロープウェイ

3月31日、ついつい次男のみぃ君を寝かしつけたまま自分も寝てしまい、名古屋を出発したのは午前1時前。夜中の東海北陸道を一路北へひた走ります。道中、田中陽希さんのグレートトラバースのDVDなどを流し、眠気を飛ばすように気分を盛り上げます。

飛騨清美インターから東海縦貫道を通って高山方面へ。市街地を通りこしてからは平湯方面へ。深夜の平湯の交差点では気温計は氷点下4度。まだまだ奥飛騨は冬です。さらに山道を走り、西穂高岳登山の起点となる新穂高ロープウェイ最寄りの「深山荘前」登山者無料駐車場へ到着したのは午前3時過ぎでした。

駐車場情報は常に要チェック新穂高ロープウェイ付近には各種の駐車場が点在しています。新穂高登山指導センター前の登山者用無料駐車場は2018年4月10日までは工事中で使用禁止。そのため、少し離れた深山荘前が登山者用の駐車場になります。ロープウェイ付近の駐車場は観光客用となっています。

車外に出ると息が白い。それでも、1月初頭の雪に覆われた様子とは打って変わり、路面にも駐車場にも雪は残っていません。とにかく翌朝の出発までに少しでも眠ります。車内のブランケットに身を包みこみ眠り込みました。

翌朝、7時にかけていたアラームで目を覚ましました。広い深山荘の駐車場は4割ほど埋まっていますが、予想よりもずっと少な目。好天予報が出ているのに以外と思いつつ、買っておいたパンやおにぎりをお腹に入れながら辺りを観察します。すでに出発準備に取り掛かる登山者がチラホラと。ロープウェイの始発まではまだ時間があるものの、出発準備を急ぎます。

この時点の気温は0℃ほど。風が無かったので気温ほど冷える感覚はなく、上着はベースレイヤーの上にファイントラックのフロウラップフーディーのみ。8時頃車を出発して第一ロープウェイの始発駅に向かいました。

第二ロープウェイ始発駅である鍋平高原付近の駐車場は冬季閉鎖中。道路にチェーンがかけられています。もうしばらくでしょうね。

駐車場から歩いて数分の始発駅に到着すると、すでに登山者20名程が並んでいます。始発便出発30分前にはチケット販売が始まるため、並んで待ちます。今回から登山の相棒となった「kindle paperwhite」で読書をしながら待ち時間をつぶします。ちなみに重松清の「卒業」を選択。

当初は「春を背負って」を読もうかとも思ったのですが、その前に読んだ重松清作品とのつながりで選択しました。kindleと登山についてはまた書きます。

私が並んだ直後からどんどん乗客が並び始め、列はかなり長く伸びました。そのほとんどが登山者でした。

8時30分に開錠され、順番にチケット販売が始まりました。

土曜日の始発便、西穂日帰りピストンを狙う登山者もいれば、ゆっくりテント泊予定の装備の方など色々です。観光客の方の姿もありますが、増えるのはもう少し後の時間なのでしょう。

新穂高ロープウェイ

新穂高ロープウェイ時刻表・料金表

3月31日はウインターシーズンの最終日。翌4月1日からは始発が8時30分からと早まります。毎時00分と30分に発車しますが、土日などは臨時便が次々出ているように思います。

料金は第一・第二ロープウェイ往復で2900円。さらに、6kgを超える荷物がある場合は荷物兼が必要。料金は往復600円。往復料金は合計で3500円です。ここでお得なのは名古屋鉄道の株主優待割引券を提示することかと思います。ロープウェイ往復が大人2000円、子ども1000円と大幅に割り引かれます(荷物券は割引なし)。他にもJAF会員割引、コンビニ購入の割引など各種あります。

新穂高ロープウェイは割引を活用お得な名古屋鉄道株主優待割引券は、ヤフオクやメルカリなどで格安で入手が可能です。例えばメルカリでは、チケット2枚が300円ほどで取引されています。1枚で2人まで割引が適用されます。

窓口で割引券を提示し、手荷物も往復券を購入。無事に始発便に乗ることが出来ました。

登山口からアイゼン装着、この時期一番の滑落ポイントは西穂山荘までかもしれない

第一ロープウェイと第二ロープウェイを乗り継いで、わずか20数分で雪の世界が目の前に広がってきます。雪質はガチガチに固まっていることからスタートからアイゼンを装着しました。もうモフモフの雪は期待できませんね。

歩き始めの気温は1度ほど。無風の中ではすぐにオーバーヒート状態になり、フロウラップフーディーはすぐに脱ぎました。

昨年もとても活躍してくれたフロウラップ。オールシーズン使えました。

それにしても暑い・・・前方には数名。時折休憩をとる時に「暑すぎますね」と声を掛け合いながら急登を登ります。斜面はツルツルになっている部分もあり、所によっては滑落の危険もあるような状況に。今回の西穂山行の中でも、実は最も滑落の可能性が高かったのではないかと感じるほどの斜面でした。

次々と西穂山荘を目指して登ってきます。樹林帯の急登を抜ければもうあと一登り。右にトラバースするように登っていくと、目の前に雪に埋まった山荘の屋根の一部が見えてきます。

西穂山荘に到着、テント設営一番乗り

思わずヤッホーと叫びたくなるような景色が広がります。ドッシリとした山容の霞沢岳が目の前に聳え立ちます。やってきました西穂高岳の前線基地、西穂山荘へ。

時間は10時過ぎ。前泊の登山者が数名テントの撤収をする中、小屋から少し離れた場所にテント設営場所を決め、まずは小屋へ受付です。テント設営は1泊1000円。この時期水は自動販売機で500mlペットボトルを300円で買うか、雪を溶かして使うかなどの説明を確認し、最後にテントに取り付けるタグを受け取ります。

今回もパッと設営したのはファイントラックのカミナドーム1。

重さは1.2kg。最近行きつけのコーヒー豆専門店のオーナーさんも狙っているということで、詳しくスペックなどを説明してきたのですが、長辺側に出入り口があり、居住性も高いと思うのでおススメですね。

今回の山行ではマット類をより軽量かつR値の高いものへ変更しました。またレビューを上げたいと思いますが、次に本格的に使うのは来シーズンになるかもしれません。

設営を完了すると時間は11時前。夏ならば西穂山頂までコースタイムで3時間ほど。4時間半もあれば往復出来ることを考えると、歩いてもいいかと思いアイゼンを装着。しかし・・・。

折角歩くのに、この暑さでは雪が腐ってしまって楽しくないかも~引き返す登山者とのすれ違いで時間がかかるかも~なんてちょっと言い訳を10分ほど考えて、あっさりこの日はノンビリすることに決定!

翌朝アタックまでテントでゆっくり過ごす贅沢な時間

kindleで読書したり、山荘でノンビリ食事をしたり

先日購入した「kindle whitepaper」。テントでの停滞では最高の友達になってくれました。非常に軽量でサコッシュの中にもスッポリ収まります。強い日差しと照り返しの眩しい雪の上でも視認性は良好でした。まるで本をめくるかのような感覚で次々と読み進めることが出来、いつの間にか昼を過ぎていました。

昼をとろうと山荘へ。売店ではTシャツや小物、もちろんビールも350ml500円で購入できます。この日は雛壇が設置されていました。洒落ています。

西穂山荘と言えば名物の西穂ラーメンです。

個人的に味噌が好きなので。今日はもう歩かないので、昼からビールで1人乾杯です。食べながらkindleで読みながら・・・あ~なんて贅沢なんでしょう。

1時間以上読書に耽り、少し眠くなってきたのでテントに戻って昼寝。と思いましたが、暖かい内に水を作ってしまおうと、綺麗そうな雪を掘り返し、コッヘルで水作りです。

しかし、残雪期の雪はやっぱり不純物が多いですね。しっかり沸騰させ、不純物が沈殿するのを待ってからプラティパスと翌朝のアタック時の水筒へまだ暖かい水を補給。

どうやらアルコールが回ってきて・・・・。

次に目が覚めた時にはすでに4時を過ぎて日が傾きかけています。

いつの間にかテントの数も随分増えています。この時間帯でもまだまだ設営をしている登山者も多数。この日は結局30張り程度まで増えたかもしれません。夏場なら大混雑かもしれませんが、雪だと若干テント場が広がるので余裕ですね。

西側の雪面では雪上歩行やピッケルによる滑落停止訓練の講習?が行われていました。沈む夕日が綺麗です。さて、染まるでしょうか。

ソロテント泊では小屋の晩御飯が便利だし美味しい

5時30分になると山荘での一回目の食事時間のアナウンスが響き渡りました。ソロテント泊だと食事がとにかく面倒なので、この日は小屋で食事をいただくことに。共同でテントを設営していれば一緒に作ることもしますが、ソロだとねと言い訳。

食事を食べる本館はまだまだ雪の下。それでも随分溶けてきました。

小屋に入るとポカポカです。少し遅れてしまったのですでに食事の説明が始まっていました。

本日のメニューはえびカツと肉団子、名物のとん汁などなどです。

この日は小屋泊が思いのほか多かったのか、3回の入れ替え制。ご飯も豚汁もしっかりお替りをし、翌日のエネルギーを補充です。美味しかったですよ。

食事を食べながら翌日の天気についての情報を聞きます。若干風が強まるものの、北アルプスでは微風と言える10ⅿほど。天候もほぼ晴天が続くとのこと。期待が高まります。

寝る前に撮っておこうと少しだけ登る

今年は笠ヶ岳にも登りたい。

 

翌朝目指す西穂高岳方面。

 

まだ雪の中の上高地と霞沢岳。

 

西穂山荘のテン場と焼岳、乗鞍岳の山並み。

 

陽が落ちて煌めき始めるテント達

 

霞沢岳とテント

 

この日、月がとても明るく輝いていました。

西穂高岳アタック編へ続きます。

 

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