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【登山】黒部五郎岳~北アルプスの奥地を目指し新穂高から1泊2日テント泊で夏山満喫(2)

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最終更新日 2023-12-059月の4連休が迫ってきました。先日遅ればせながら「さてどうしようか?」と考え始めたのですが、あっちのキャンプ場もこっちの山のテン場もどこも予約で一杯。さらに初日の土曜日に長男みーの高校文化祭があることが判明・・・計画は暗礁に乗り上げています。まあ何とかなるでしょう(笑)計画性の無さは変わりませんね。

では8月に歩いた黒部五郎岳の記録続きです。日帰りでは行きにくい北アルプスの奥地の一角。5ヶ月ぶりの本格登山は歩きごたえ十分でした。

巨大な黒部五郎のカールを独り占め。

双六小屋から絶景の中道を通り三俣蓮華へ

序盤編で書きましたが、コロナウイルス禍でまともな登山は5か月ぶり。体力の低下が著しく、双六小屋でテン泊して帰ろうかとも途中真剣に思いましたが、小屋に到着したのが10時前。これは先を行かねばならないでしょう。黒部五郎は去年歩けなかった宿題感がありましたしね。

双六小屋でじっくりゆっくり大休止。日差しは強いものの、汗で濡れた衣類が風に冷やされて少し寒い。いつもならファイントラックのフロウラップを着込むところですが、痛恨の入れ忘れ。久しぶりの登山だとこういうことが起きますね。

約40分ほど休憩して先へ進みます。まずは双六小屋の脇から3方向に分かれた分岐地点まで一気に登ります。ここの急登苦手。

しかし、登り切ってしまうと素晴らしい景色が待っていてくれました。

真夏でも残る雪渓。雪解けに咲く高山植物が至る所に咲き乱れ、青空と見事なコントラスト。

今回は中道ルートを通ります。実はこのあたりGoProでも撮影していたんですが、まだ編集に手を付けていません。また後日。

右に鷲羽岳、中央に三俣蓮華岳。気持ちのいいルートです。ただ、見た目以上にアップダウンが地味に堪えます。

進んだことに後悔はありませんでしたが、ヒイヒイ言いながら歩いています。

お花に気持ちを癒されながら、とにかく一歩一歩先へ進みましょう。中道ルート結構長い。

振り返って写真左手に見える中道ルート、右手に稜線ルート。ここは2つのルートの合流点。ここからさらに丸山を越えてようやく三俣蓮華岳へ至ります。

ここまで来てガスって来てくれたことは天の助け。お花畑が凄かったですね。

右に見える鷲羽岳、その手前に隠れて見えませんが三俣山荘があります。黒部五郎小舎よりは近い・・・(笑)またくじけそうになりますが我慢我慢。

到着、三俣蓮華岳。中道ルートの少し脇に山頂標識がありますが、どうせ翌日通るので初日はスルー。というかそこまで行く元気がありませんでした(笑)。

さあ、ここから残り1時間半でこの日の幕営地である黒部五郎小舎。ほぼ下りが続くのでようやく気持ちに余裕が生まれてきましたよ。

北アルプスの奥地へ一歩ずつ

まずは一気に下ります。下るということは明日は登り返すわけで・・・まあ明日のことは考えないように(笑)

ルートの右側に目をやると、ガスの切れ間に遠く小さく赤い屋根。雲ノ平山荘でしょうか。奥は薬師岳かな。巨大な山体に目が奪われます。

振り返って鷲羽、水晶。山ばっかり。

そして目の前に突然見えてきたのは巨大な塊のような黒部五郎岳。カールが見事。遠目からでも名前の由来であるゴーロがわかります。

岩がゴロゴロした激下りを下った先に見えてくるのが黒部五郎小舎。ようやく到着します。

もうクタクタ。

黒部五郎小舎でテント泊

到着!13時28分。新穂高を出発してから休憩込みで9時間。頑張りました。

小舎の中はコロナウイルス感染対策で小屋泊の人以外は入場出来ません。ビニールシート越しにテント泊の受付を済ませますが、実はこの日からテント予約が必須な期間に。しかし余裕があるということで張らせていただけました!助かりました。

テント泊1名1000円。トイレ代は含まれません。

カレーを注文。ラーメンかカレーと問われれば、山では断然カレー派です!何故か元気になりそうな気がして(笑)

到着した時にはまだ1張りしか張られていませんでした。いつものようにカミナドーム1を設営。軽いしコンパクトだし丈夫だしということで、今のところ気に入っています。毎年買い替え衝動に襲われはしますが、不満な点は今のところないので衝動が抑えられてしまって困っています(笑)。

テン場は小屋から少し離れた場所にあり、全面ほぼフラット。ただ大きな石が点在していて30張りというキャパは確かにそんな感じですね。結構遅くに到着している方もいましたが大変だろうと思います。

テン場から小屋を見る。

いつの間にかウトウト。ダウン類をこれまた忘れてしまいましたがそれほど冷え込みませんでしたね。山でも今年は猛暑でしたよ。ちょっと小腹が空いてきたので下界から運んできたスモークチキンをビールと一緒にいただきます。至福です。序盤で違和感を覚えて足にはやっぱり血豆が少しだけ出来ていたのでハサミでチョキチョキ。痛み止めをすりこんで無理やり治療?です。

超小型のナイフ「ビクトリノックス」シリーズの中でもクラシックは特にコンパクトでハサミが付いているのが特徴。山でいざという時ナイフもいいですがハサミの使い勝手は格段に良いですね。重量はわずか21g。

今回は基本的にフリーズドライ食品とパン、大福類で栄養補給します。モンベルのリゾッタシリーズを愛用していますが、「サーモンチーズ味」初めてでしたけど食欲をそそって美味しかったです。あえて少しお湯を多めにしておかゆ状にして胃に負担をかけないように食べるようにしています。

食べてしまえば後は寝るだけ・・・シュラフはナンガのUDD380DX。少しオーバースペックかと思いましたが、寒さを感じることなく熟睡できたので良かったのでしょう。山で最も使用頻度の高いシュラフです。

巨大なカールを通って黒部五郎岳へ

黒部五郎岳の山名の由来は

何だか人の名前のような山ですね。ここでいう「五郎」とは山の用語で岩がゴロゴロしている場所を「ゴーロ」というところに付けられた当て字のこと。黒部村のゴーロの山というのが黒部五郎岳の名前の由来ということですね。

目覚めたのは午前2時40分。すでにいくつかのテントで明かりがつき始めていました。すぐにお湯を沸かして朝食準備。外を覗いてみると真っ暗な夜空に満天の星。ハッキリと天の川も見えています。

カメラの設定を間違えたのでちゃんと撮れていません、残念。

午前3時20分、さあ黒部五郎岳へ出発です。小屋の脇から伸びる登山道を辿ります。ほとんど小川の中を歩くような道。暗いし滑らないように慎重に進みます。山頂まではコースタイムで2時間30分。

しばらく行くと巨大な岩の塊が目の前に。岩肌が凄い迫力。

振り返ると巨大なカールの中に点在する岩を縫いながら進んでいるのがよく分かります。誰もいないカールの中を歩く贅沢。

朝焼けで紫色に染まり始める黒部五郎岳。

岩がゴロゴロしていたカール中心部を抜けると右手側の斜面を黒部五郎の肩まで登ります。危険個所は特になし、技術的に難しい場所などもありません。

カールを上から。

赤木岳、北ノ俣岳方面。今日もよく晴れそうです。

すぐに黒部五郎の肩に到着。ここまで来ると山頂はあとわずか。

ここでカールに朝陽が降り注ぎます。黄金色に染まってとても綺麗な一瞬でした。ビクトリーロードを行きましょう。

お疲れさまでした、2840ⅿ黒部五郎岳(日本百名山)登頂です。誰もいない山頂。写真の端には遠くの槍ヶ岳も写ってます。360度遮るものがない大絶景でしたよ。

巨大なカールに朝陽が差し込みます。ここでゆっくり山頂を満喫したいところですが、今日はこの後もコースタイムで10時間以上の行程が待っています。元来た道を下ります。

地味ながら存在感のある山、黒部五郎岳。次は折立方面からも歩いてみたいです。

下りはスイスイ。登りでは暗くて分かりづらかったのですが、巨大な岩が点在していて不思議な光景。

カールの真ん中を一本の沢が流れ落ちていきます。黒部源流とつながってるのでしょうか。冷たい水で顔を洗って黒部五郎小舎へ急ぎます。

自分なりの目標としていた午前7時少し前にテン場へ戻ってこれました。すでに残ったテントは一つだけ。朝食の残りを食べ、手早く撤収して7時30分頃には出発しました。

歩けたことに安堵しながらの帰路

撤収し昨日来たように小屋裏の岩だらけの急登を登り返します。長い長い帰路だけれどもここまで無事にこれたことに安堵し充実感に包まれながらの時間。

振り返ると黒部五郎岳がずっと遠くに。また必ず来るからと後ろ髪引かれながら先を急ぎます。

心折れそうになりながらも三俣蓮華岳まで一気に登り返します。それにしても暑い・・・。予定では11時までに双六山荘までたどり着ければいい。

絶景の三俣蓮華岳

何度も何度も立ち止まりそうになりながら、午前9時35分 三俣蓮華岳に到着。それにしてもここは何度来ても絶景感が半端ない。

山頂標識と鷲羽岳。

三俣山荘も見える。

これから戻る双六岳方面、遠くには槍ヶ岳。西鎌尾根また歩きたいですね。ここでしっかり休息をとりながら、帰りは巻道を選択することに決定。

長すぎる巻道に心折れながらも

暑い・・・。溶けそうな暑さ。吹く風が熱風です。

巻道は中道に比べたら地味な感じはしますが、水場が多いのでこれだけ暑い日には最適。所々に流れ出す沢水で火照った顔を拭いたり頭からかぶったり。それにしても巻道といいながら殆ど楽じゃなく距離もとっても長いという・・・。

午前11時25分 双六山荘到着です。正直言ってもう一泊したかった(笑)しかし、今日は8月2日、実は私の誕生日ということで名古屋では誕生日祝いを準備してくれているはず!帰らねば(笑)

テン場にはテントがチラホラ。今度は長男連れてここでノンビリしたいですね。

かき氷を食べることだけが原動力

山荘を出発したのが11時50分。昼ごはんを食べながら大休止したことで若干体力は戻っていたように思います。下山ってなかなか楽しみが見つけにくいのですが、このルートでの下山の最大の楽しみが鏡平山荘のかき氷!頑張りましょう。

昼過ぎになると山の天気は休息に変わってきます。稜線を歩いていると次第にガスがかかり笠ヶ岳方面は雲の中。登山道もガスに包まれて一気に涼しくなりました。

危険個所のない稜線ルートをアップダウンを繰り返しながら下ります。そしてようやく鏡平山荘の赤い屋根を発見!大袈裟。

かき氷に目がくらんでいましたが、こんな風に槍ヶ岳も近くで見えますよ。

到着!鏡平山荘。かき氷が食べられる!実はここを通過するときはいつも寒くてかき氷どころじゃなかった。今回初めて!普通のかき氷は500円。宇治金時は700円。迷わず宇治金時を注文。

山の中で食べる本格的なふわふわかき氷!美味しすぎる。あっという間に食べきってしまい、本当はもう一杯おかわりしたいぐらい(笑)

この後はほとんど走りながら下山。小池新道入口に到着したのは鏡平山荘を出てから1時間ちょっと。午後2時40分に林道入口に到着。

最後は長い林道をブラブラ歩いて1泊2日の山歩きを無事終えることが出来ました。

疲れたけれど天気にも恵まれ充実の2日間でした。

そして翌週は笠ヶ岳日帰りへ向かうのでした。

 

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