レビュー【ASOBI-POCKET】 山はもちろん、街でも使える大容量サコッシュが便利
最終更新日 2023-12-05フランス語が語源の軽量、簡易なバッグ「サコッシュ」。もとは自転車レースの分野で使われるようになり、それが登山などのアウトドアシーンへ。
数年前からは一般的にも知られるようになり、街中でもサコッシュをかけている方をよく見るようになりましたね。
サコッシュに限らずですが、「テント」「キャンプ」など、アウトドアにまつわる単語を街中で見聞きすると、いまだに何だか不思議な気分になります。
先日書いた「ゆるキャン△」や、様々なCMなどでキャンプのシーンが多く取り上げられるようになったことも、アウトドアに関する用具が日常に進出していく一因になったのかもしれません。もともと機能的なものが多いですし、ごく自然と言えばそうなのかもしれませんね。
そんなサコッシュですが、私も登山のマストアイテムとしてワンダーラストイクイップメントの「カンパラパック」を愛用しています。大変使いやすいのですが、今回一味違ったサコッシュを手に入れ、先日の赤岳でも使ってきましたので、レビュー記事を上げたいと思います。
目次【お好きなところから】
ASOBI-POCKET
大容量サコッシュ
新しく迎えたのは「asobitogear」の「ASOBI-POCKET」。
お知り合いのu10さんが立ち上げたガレージメーカーですが、精力的に新アイテムを追加されています。そのasobitogearのメインアイテムの一つだと思われるのが、このASOBI-POCKETです。
私がASOBI-POCKETに最大の魅力を感じているのは、その容量の大きさです。通常サコッシュというと、計量で簡易なもの入れという位置づけが多いのですが、このASOBI-POCKETは一味違います。
簡易浄水器のBE FREE以外は全て冬期の雪山シーズンに必ず必要となるものばかりです。赤いX-PACの袋は「ぱっくん行動食袋」。これ以外にもモバイルバッテリーなどを入れる機会もあるかと思います。
まだ余裕があります。雪山での水分補給としてナルゲンボトルの400mlや550mlボトルを持参するのですが、どちらも縦に収納することができます。
このマチがとられていることで、大きな容量を実現しています。夏場には暑さにより消耗する塩分などを補給する行動食を余分に詰めることが出来るでしょう。
さらに、メインルーム内部には二つの内ポケットが設けられており、その一方にはキーフックが付属。ココヘリ発信機を取り付けるのにもピッタリです。この内ポケットの幅は「山と高原地図」がピッタリ収まるサイズとニクイ。このちょっとした内ポケットによって、雑然としがちなサコッシュ内部を整理しやすくなっています。
まだまだ余裕があります。
あえて大きな容量を確保することは、登山では重量増や歩行時の邪魔になりかねません。しかし、そのリスクを認識しながらも、アクセスしやすい体の前面に大きな容量を得られるというのは、先に書いた冬期の水分補給、行動食へのアクセスを容易にし、脱着を繰り返すこともあるグローブやサングラス、必需品のヘッドライトを常に手元に置いておくことが出来るというメリットもあります。
普段使いとしても、これだけ大きな容量が確保され、小物の整理も出来る仕組みがあるので、サコッシュ内が乱雑になることを防ぎながら機能的な使い方をすることが出来るでしょう。実際、私は現在毎日仕事に持って行っています。
最大の特徴、大型フロントポケット
メインルームに大きな容量を確保しているうえに、ASOBI-POCKETにはパカッと大きく開くことが出来るフロントポケットがもうけられています。
このフロントポケットはこんな使い道が想定できます。
飴などの行動食を食べたあと、その包み紙をフロントポケットに即座に仕舞っておく。
ぱっくん行動食袋を入れておけば、即座に行動食にアクセスが可能となり、ストレスなく歩き続けられると思います。
少し濡れた手袋など、メインルームに入れるのはちょっとというようなものも、フロント側に入れておくことが出来るでしょう。
ちなみに、こちらのフロントポケットには500mlのペットボトルを横にして収納することも出来ます。
まるでドラえもんの四次元ポケットを身に着けたかのような、これまでにない大きな容量を誇るASOBI-POCKETは、休息や補給のたびににザックを下ろさなくてもよくなり、これまでよりも体力の消耗を防ぐことが出来そうです。また、サコッシュの中が必要なものとゴミでごった返すということからも解放されそうです。
丈夫な素材で一つ一つをハンドメイド
本体の生地はダイニーマXグリッド、体に触れる側と底面は耐久性の高いX-PAC.
ファスナーはアクアガード(ビスロンファスナーでの作成もリクエストできます)
本体上面のメインファスナーはダブルファスナーとなっています。
生地・カラーに豊富なバリエーション
X-PAC本体ボディーの生地は好みに合わせて10色の中から選択可能。フロントポケットも8色から選択が出来るようです。私は本体はネイビー、フロントはブラックにしてもらいました。山ではウェア類が比較的明るい色になりますから、サコッシュは地味な色としました。
先日自作したアイゼン風呂敷と合わせてもらいました。
豊富なバリエーションにより、山でも被ることのないオリジナルなサコッシュにすることが出来ますし、明るい刺し色のようなカラーリングにすれば、街でも目立つことでしょう。
ASOBI-POCKET基本スペック
ー本体
幅:トップ/約28㎝、ボトム/約22㎝
底部マチ幅:約6㎝
高さ:約20㎝
上蓋マチ高さ:約5㎝
ーフロントポケット
高さ:約17㎝
ー総重量
約110ℊ
価格は5900円(税込み)
カンパラパックとの比較と若干の課題
カンパラパック
カンパラパックは山でもちょくちょく見かける人気のサコッシュです。こちらもダイニーマXグリッドを使っていますが、一枚布をサコッシュ形状に縫製しているため、縫い目が非常に少なく、耐久性が高くなっていると思います。また、体のカーブに追随する独特な形状となっており、肩から掛けていると体に吸い付いているかのような一体感がとても心地よいという不思議なサコッシュです。
山行の形態に合わせて使い分けていくのがいいかなと思っています。
ASOBI-POCKET若干の課題と期待
作者のU10さんにも既に伝えたのですが、本体とショルダーベルト部分を繋ぐ部分の材質に課題があります。
というのも、赤岳からの下山中に問題個所のロープが緩み、最後には本体から脱落してしまいました。
バックルを繋ぐロープの材質は現在ナイロンロープですが、どうしても下山などで連続して荷重がかかると、滑っていってしまうようです。今後違う材質のものへと変更が計画されているようです。
また、一定の重量があるために、若干体から離れてバタバタしてしまう場面がありました。ザックのチェストストラップで上から押さえておけば、動きは最小限になるのでそれほど気にならないのですが、これだけの容量があるので、例えばアタックザック的に単独で使う際、身体により密着させる工夫が出来ないだろうかと考えたりしました。
例えば、本体底面部の左右にループを取り付けておき、密着させたいときには長さ調節が可能なロープを通し、体の後ろ側を通して固定するなど・・・・。
課題としましたが、作者のu10さん自身が様々な使用レビューをもとにまだまだ改良を重ねている途中ということもあり、今後の成長が楽しみなASOBI-POCKETです。
asobitogear公式公式HPには他にも様々なギアが掲載されていますので、一度ご訪問ください。
※2018年3月1日時点でASOBI-POCKETはオーダーストップ状態です。3月には再度受注を受け付けるようです。
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