槍ヶ岳から大キレットを越え北穂高岳テント泊縦走①真っ青な青空の下、上高地から槍ヶ岳へ
最終更新日 2023-12-05
2017年9月末、初秋の北アルプス
槍ヶ岳から大キレットを越えて北穂高岳へのルートをテントを背負って歩いて来た。
目次【お好きなところから】
登山者なら誰もが願う、“いつか槍ヶ岳のその先を歩いてみたい”
一生に一度は富士山へ登ってみたいというのが庶民の願いであるように、いやしくも登山に興味を持ち始めた人で、まず槍ヶ岳の頂上に立ってみたいと願わない者はないだろうと語ったのは随筆家で登山家でもある深田久弥氏である。
その槍ヶ岳へ一度登ってみると、その先を歩いてみたいと思うのが登山をしているものなら誰もが思い願うことではないだろうか。ということで、2017年9月・初秋の北アルプス~槍ヶ岳から大キレットを越え、北穂高岳へのルートを歩いて来た。
まず初日は上高地から槍ヶ岳を目指す。
槍沢から槍ヶ岳へ至るルートは、2016年の残雪期に一度歩いているが、それ以来の槍ヶ岳となった。
登山計画概要
今回は9月24日‐25日、一泊二日のテント泊山行を以下のように計画した。
- 1日目 合計19km 11時間20分(休憩含めず)
上高地バスターミナル→明神(60分)→徳沢(60分)→横尾(70分)→槍沢ロッジ(100分)→大曲(100分)→天狗原分岐(60分)→殺生ヒュッテ(130分)→槍ヶ岳山荘(40分)→槍ヶ岳(30分)→槍ヶ岳(30分)
槍ヶ岳テン場にてテント泊 - 2日目 合計21.7km 13時間40分(休憩含めず)
槍ヶ岳テン場→大喰岳→中岳→2971m地点(160分)→南岳→南岳小屋(20分)→長谷川ピーク(80分)→飛騨泣き→北穂高小屋(130分)→涸沢(120分)→横尾(120分)→徳沢(70分)→明神(60分)→上高地バスターミナル(60分)
2日間合計 総歩行距離40.7Km 合計予定時間25時間
初日の槍沢ルートは我慢の一日。ひたすら標高を上げ続けながらの長いルートとなる。
2日目は今回の山行の核心となる「大キレット」越えが控えている。大キレットは毎年死傷者が出る一般登山道最難関コースの一つと言われており、ナイフリッジや急な岩場の登下降が連続する。その上距離も時間も長く、上高地の最終バス17時前までにはバスターミナルへ着いていなければいけないというタイムトライアル要素も含まれた一日。
出来れば2泊3日で歩きたいところだが、時間的な余裕がなく詰め込むことになった。その分、ルートや天候を入念に検討し、体調も万全に整えておくように留意した。少しずつ始めていたランニングが今回のルートを決める後ろ盾になったと思う。
北穂高岳からの大キレットと槍ヶ岳
早朝の上高地からスタート
土曜日の夜に名古屋を出発し、平湯方面から沢渡バスターミナル駐車場へ到着したのは午前0時を少しだけ越えた深夜のことだった。運よくバスターミナル前の第一駐車場へ駐車することが出来、バス始発便まで仮眠をとる。槍ヶ岳までの槍沢ルートはとにかく体力勝負のルートなだけに、1分でも早く寝たかった。空には満天の星が煌いている。翌日の期待をしつつ、長い運転の疲れが出てすぐに眠りについた。
アラームで起きたのは午前4時。買っておいたパンなどを食べながら準備を急ぎ、忘れ物がないことを確認してバスターミナルへ。この時期の上高地行き始発バスは4時40分発。バスのチケット売り場はまだ開いておらず、すでに30名ほどの人の列が出来ていた。もちろんこの時間に上高地へ向かうのは登山者ばかりだ。
ほどなくしてチケット売り場が開かれたが、同時にタクシーの乗り合いの斡旋も始まる。運よく大型タクシーに乗れればバスよりも少しだけ早く、そして安く上高地へ着くことが出来る。「あと1名」という声に応え、6名程のグループが使うタクシーへ潜り込ませてもらうことが出来た。
あっという間にタクシーに乗せられ、釜トンネル前へ。4時50分の開門と同時に釜トンネルを通り、タクシーが上高地へ着いたのはまだ5時前という早さだった。
スタートは5時10分。長い一日が始まる。
9月末の上高地の朝。ヒンヤリとした空気が気持ちいい。いつもは賑わう河童橋にも人影は殆どない。
今回初めて広角レンズを付けて歩いてみた。
見えているのに遠いのが槍ヶ岳~熱く長い槍沢ルート
上高地から槍ヶ岳への槍沢ルートはとにかく長い。
そして、ババ平付近からは強い日差しを浴び続けながらひたすら登り続けることになる。
それにしてもいい日に登ることが出来た。日が昇るにつれて空はどんどん青さを増してきた。
午前10時過ぎ、天狗原分岐へ到着。
この分岐を天狗原方面へ行くと、天狗池を通り大キレットへの近道となる南岳方面へ進むことが出来る。
計画段階ではそちらへ進むことも考えたが、折角だから槍ヶ岳、大喰岳、中岳という3000m峰も一緒に踏破してしまおうということにした。
このことが、この直後の奇跡的な出会いにつながった。
天狗原分岐から10分ほど。
熱く、長い登りを黙々と歩いていた時、ふと前を見ると小柄な男の子の姿が見えた。
ん?見覚えがある・・・「あっ!」出たのはそれだけで、名前が出てこない。
もちろんわかるのだけれど、あまりにも驚いてしまって声が出なかった。
5年前にブログを開設して以来、ネット上では交流が続いていたものの、実際にはお会いしたことのなかったu10さんと息子さん。一緒に歩かれていたのはこれまたブログではつながりのあるbeefさん。
いつかは会えるかもしれないと思いながら、本当に偶然の出会い。u10さんも「みーパパさん?」と気づいていただいた。
偶然の出会いに感謝。
u10さん達と別れてからもひたすら登る。登山としては危険な箇所はない。とにかく体力勝負のコース。
目の前にハイマツの緑の帯が飛び込んでくる。「グリーンバンド」と呼ばれる地帯。そして、ここまで来るとようやくこの日目指している槍ヶ岳がその姿を現した。
思わずザックを下して槍ヶ岳を見る。
11時35分、殺生ヒュッテへの分岐地点。槍ヶ岳まであと1Km地点まで到着。随分と槍ヶ岳も大きく見える。見えるけれども、まだ遠い。もう目の前に山荘も見えているのに、残りここからが長い。
その長い最後の登りを励ますためだろうか、100m毎に岩に距離のマーカーが記されている。
振り返ると殺生ヒュッテも眼下に。もう少し、もう少しと自分を励ましながら歩く。
もう目の前。
最後の目印だけなぜか100刻みでなく「110肩」。
槍ヶ岳山荘。
12時13分、槍ヶ岳山荘到着。上高地から7時間、お疲れさまでした。
槍ヶ岳と槍ヶ岳山荘
実は、初日のうちに南岳まで歩いてしまおうということも薄っすら頭にあったものの、槍ヶ岳山荘まで来てしまうともう今日はここでいいという気持ちに。
テン場もまだまだ空いている。良かった。
登山もブログも今日はここまで。
再びの偶然の出会いと槍ヶ岳アタック、そして美しい夕陽、大キレットなどはその②へ続く。
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私は今年初めて上高地から涸沢、北穂高から涸沢岳縦走しました。来年は槍ヶ岳チャレンジしたいです。
菊子さん
コメントありがとございます。お返事が遅くなり申し訳ありません。
北穂高岳から涸沢岳の縦走は結構激しそうですね。私も来年は歩きたい場所です。
槍ヶ岳は色々なルートがありますが、達成感がありますから是非頑張ってください^^
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