【笠ヶ岳日帰り登山】高校生になった長男と登ってきた(2019年11月笠ヶ岳も紹介)
最終更新日 2023-12-05早いものでもう今年も2か月ちょっとになりますね。今年も年越しキャンプを予定しているのですが、加速するキャンプブームにより正直キャンプ場に潜り込めるのかどうかかなり不安になっています(笑)。もう雪中覚悟の場所ぐらいの方がいいのかもしれません。
さて、そんな事を書きながら渋滞しているキャンプ・登山レポとして8月山の日に行った岐阜の名峰「笠ヶ岳」のレポートを書いておこうと思います。今回は久しぶりの長男みーとの山行となりました。
事故から4年目の夏、恐らく記憶に残る1日になってくれたんじゃないかと思っています。
よく頑張った。
目次【お好きなところから】
笠ヶ岳
岐阜県最高峰の2898m
笠ヶ岳(かさがたけ)は、岐阜県高山市にある飛騨山脈の標高2,898 mの山です。中部山岳国立公園内にあり、日本百名山及び新・花の百名山に選定されています。
前の週に登った黒部五郎岳からも「あー笠ヶ岳だ」とすぐに分かるような丸いお椀型の隆起がなだらかな稜線の上に、ポッカリと突き出た特徴的な姿。今回調べていて初めて知りましたが、笠ヶ岳という山名は日本全国にありその最高峰になるとのこと。麓の町からもよく見える山ということで古くから信仰の対象となっていたようで山頂には祠が祀ってあります。
2020年はコロナ禍により山小屋営業中止
笠ヶ岳には山頂直下に「笠ヶ岳山荘」とテント場がありますが、2020年はコロナ禍により早々に営業中止を発表。一度も営業中に登ったことがないので次回は是非営業中に訪れたいですね。
過去2回の登山は11月の日帰り
笠ヶ岳へは過去2回、どちらも雪をまとった11月に登っており、8月の登るのは今回が初。ロングコースということで暑さが課題だと思っていた夏の笠ヶ岳。珍しく「山へ行きたい」とみーが言うので試練だと思って選択してみました。
ちなみに昨年登った時の笠ヶ岳が最高の景色だったのですが、まだ書けていません(笑)
では登りましょう。
2020年夏一番の思い出、長男と笠ヶ岳登山
笠ヶ岳登山基礎情報
・新穂高~笠新道~笠ヶ岳(往復)コースタイム
15時間15分(休憩含まず)
・距離 19.9km
・累積標高 2072m
コースタイム(時間は仮定)
08:00 新穂高温泉 – 09:00 中崎橋 – 09:10 笠新道登山口 – 13:30 杓子平 – 15:30 笠新道分岐 – 16:50 笠ヶ岳 – 18:00 笠新道分岐 – 19:20 杓子平 – 22:20 笠新道登山口 – 22:30 中崎橋 – 23:15 新穂高温泉
単独で歩くとだいたい9時間ぐらいで歩いていましたが、2人だとコースタイムぐらいかかるだろうと想定しました。
長い長い1日は午前3時半スタート
久しぶりに長男との登山。本当はテントで一泊したかったところなんですが、高校生は部活や勉強でとにかく忙しい。1日だけ時間が空いたので「しっかり歩きたい」という要望を受け止めてロングコースの笠ヶ岳を選んでみました。ちょっと厳しいかなとも思いつつ、みーにとってはチャレンジの山歩きです。
前日夕方に家を出発。日が変わる頃に新穂高の登山者無料駐車場に着くもすでに満車。仕方なく登山口近くの有料駐車場へ停め車中泊です。と言っても出発は3時過ぎと決めていたのでわずかな仮眠。みーは車の中でもずっと寝てしましたけども。
8月山の日と言ってもまだ4時前は真っ暗闇。それでも続々と新穂高からわさび平への林道へ向かう登山者。その中に混じって私たちも出発です。初めての夏場の笠ヶ岳ということで水は2人で6リットルを持っていくことに。山小屋が開いていないということはこういう所でも辛いですね。
黙々と林道を歩くこと数10分、初めの目的地である笠新道登山口に到着です。ここで一旦腰を下ろして栄養補給。ここからの急登に備えます。
長い長い笠新道
コースタイムで4時間20分。ひたすらほぼ樹林帯の急登を登ります。このコース最大の山場かもしれませんね。ただ私は結構好きな部分。所々にある標高のプレートを目安に1時間で500~600m上げるペースで登りますが、今回は長男みーが急ぎすぎてバテないように進みます。薄暗い樹林帯をヘッドライトの明かりを頼りに無言で登りながら、今この時何を考えながら登っているのだろうと考えていました。
1人で登るのが1番性に合っていると思いますが、やはり子どもと登るというのは特別な思いになります。4年前、もう1度はこんな日がもう2度と訪れないかもしれないと覚悟した長男と、一緒に汗をかきながらこの長い登山道を歩けることが幸せです。
思ったよりもいいペースで登る長男の背中を見つめながら、色々な事を思い返しながら登っていました。
ほぼ樹林帯が続く笠新道ですが、徐々に視界が開けてきます。この日の予報は曇り。時折真っ白なガスに包まれたり、ポツポツと雨が顔に当たったりと不安定。笠ヶ岳の夏場午前中はこんなものなのかもしれないと割り切りながらまずは笠ヶ岳の全容を視界に入れる事のできる杓子平を目指します。
笠新道はとても長く急登続きではありますが、非常によく整備されて歩いていて気持ちいい。危険個所なども特になくひたすら体力勝負です。
杓子平から稜線へ
コースタイムよりも早いペースで杓子平へ到着。少し平坦で開けた杓子平。この日はガスで眺望はありませんでしたが、晴れていれば・・・
目の前に笠ヶ岳の全容が姿を現します。
杓子平でしばし休憩し、笠ヶ岳へ続く稜線に向けて歩を進みます。上の写真で感じられるように、巨大なカールを形成する笠ヶ岳。稜線に上がるにはこのカールの中を進みます。
笠ヶ岳は花の百名山にも選ばれるなど高山植物が豊富。笠新道にもカール内部にもあちこちに花畑が。こちらはチングルマ。
濃いガスの中を歩いていると、フッと空気が動く雰囲気を感じます。顔を前に向けるとさっきまで真っ白だった周りの世界がサーっと開けていきます。
「前を見てごらん」と声をかけ、ふと上を向く。こんな景色を見せたかった。
あっという間に視界が開けました。
もう少しで稜線。頭上には待望の青空も。杓子平から稜線までは約1時間。笠新道ほどではないものの最後の急登を登り終えると・・・
長い長い稜線を行く
笠ヶ岳山頂方面へ延びる道。あのガスの向こうまで続いています。気持ちのいい稜線歩きではありますが、結構アップダウンもあってなかなかハード。
ガスが切れていればこんな感じで山頂まで一望できるはずです。
山の日ではあるものの小屋が閉まっているからか登山者は少ない。まるで貸し切りのような静かな笠ヶ岳を2人で進みます。一言で言って最高です。
山頂まで続く長い稜線。結構アップダウンがあって徐々に体力を奪われます。幸いしたのはガスが出てくれたことかもしれません。それほど暑く無かったことは幸いしました。
岩がパカっと割れた抜戸岩。
山頂は見えてからが遠いもの・・・。
ようやく山頂直下に建つ笠ヶ岳山荘に到着です。下のテン場には一つもテントが張られていませんでした。
この日、山荘では風を通したりと整備に人が入っていた様子。正直このままここで泊まりたかったですね。
午前11時過ぎ、無事に笠ヶ岳登頂です。よく頑張りました。
帰りは元来たルートを戻ります。登り返しもあり、何と言っても急傾斜の笠新道を降りるのが最大の難関。まだまだ気が抜けません。
テン場の石に書かれた「サヨナラ」の文字を見ながら安全第一にゆっくりと下りました。
合計約16時間をかけて歩きとおした笠ヶ岳。よく頑張りましたが、数年山から離れていた長男にはなかなか過酷な試練の一日になった様子。帰りの車の中では力尽きてよく寝ていました。それでも自分の足でこの長いルートを歩き切ったことは自信にして欲しい。
いつかこの時の記憶を見返してくれることを思いながら書きました。
夏の笠ヶ岳 日帰り登山装備
笠ヶ岳はルートこそ長く時間がかかりますが、ルート中に危険個所はありません。笠新道も非常によく整備され急登ではあるものの登りやすい。しかし、途中でほぼ水場もなく今夏は小屋が閉まっていることもあり水分補給が大変でした。
2人で合計6リットルの水をほぼ飲み切りました。
ザックは「山と道」のMINI、カンパラパックが有名なワンダーラストイクイップメントのミューオンパック。
私の登山靴は今夏導入したスポルティバのスパイア。とっても気に入っていた同じくスポルティバのシンセシスがへたってきたことで購入したシンセシスの後継品。
ゴアテックスサラウンドが効いてくれたのか非常に通気性がよく足が蒸れずに調子がよく歩けました。
長男は同じくスポルティバのストリーム。
長い道中山荘以外にトイレポイントはありません。今回使用はしませんでしたが携帯トイレも必須かもしれません。
行動食はオニギリや大福などなど。備忘録的に少しだけ残しておきます。
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