転院決まる 交通事故と介護と回復の記録
最終更新日 2021-12-198月25日(木)事故から37日目
朝、朝食時間の7時に間に合うように自転車で病院へ向かう。
到着は6時40分。
病室に入ると気持ちよさそうにみーが寝ている^ ^前夜寂しそうにはしていたけれど、寝てしまえばね大丈夫。
しばらくすると物音に気がついたのか、「おはよう」と起き出す。声の調子や表情が昨日よりもスッキリしているし抑揚がちゃんとある。
意識が戻り、言葉が多少出始めてからも、言葉はほとんど感情の込もらないというか、抑揚のない話し方で、事故前とは性格が変わってしまったかのような様子だった。ようやくまた少し取り戻しつつあるのだろうか。
朝の散歩に出かける。
朝食前に少し身体を動かしておくほうが良さそう。院内をグルグルまわりながら、時折駆け足を試す。「少し走り方を思い出してきた」らしい。確かに。
朝食を完食し、一階のカフェへ。
パパの朝ごはんに付き合ってオレンジジュース。数日前に生まれて初めてグレープフルーツジュースを頼んでみたが、苦くて飲めなかったということで、今日もいつもと変わらずオレンジジュース^ ^
今日も一日頑張ろう!
食後も院内をぐるっと散歩。
階段を一段飛ばしで昇り降りしたり、院内のまだまだ初めて行く場所などを一緒に探検。こんな時間に色々お喋りすることが楽しい(u_u)ずっと病院にいるみーの気分転換になれば。
病室に戻って朝の自習。
昨日に続いて自ら6年生の夏の宿題に取り組む。夏休みが終わったら学校に戻りたいという気持ちが強くあるのだろうと感じながら見守る。
内容は教科書を見ながら丁寧におさらいをし、しっかり解答することができた。
恐らく丁寧にやっていけば大丈夫なのだろう。ただ、体力がまだ戻っていないので、6時間授業はまだなかなか難しいだろうという判断があり、場面の切り替わりなどの際に、状況に合わせて行動を選択することなどがまだ難しいなどの行動上の特徴が出ていて、リハビリという選択になる…転院しても、焦らずではあるが、早く退院し、復学させてあげたい…。
4人部屋の廊下側ということもあり、少し薄暗いので、ヘッドライトをして勉強するみー(笑)
勉強の合間に最近ハマっているヨシタケシンスケさんの絵本、最新刊「このあとどうしちゃおう」を3人で一緒に読む。
「りんごかもしれない」「ぼくのニセモノをつくるには」に続くシリーズ第三弾。
今回は主人公の男の子のおじいちゃんが死んでしまうところから始まる。
おじいちゃんの遺した「このあとどうしちゃおう」ノートを見つけた僕が、死について見つめ、今を大切に生きることを発見していくという絵本。
ヨシタケさんは、自らの両親を若くして亡くした経験から、死についてもっと気楽に話せるようにしたいとい言う。確かにそう思う。
今回みーが交通事故にあい、意識を戻さないまま、声を聞けないまま、お別れをしなければいけないかもしれないという状況に直面したとき、悔しくて悲しくて仕方なかった。
もっと話しておきたかった、遊んであげたかった、抱きしめてあげたかったという親の思いと同時に、11歳のみーには遣り残したこと、やりたかったことが沢山あっただろうと思うと、涙が止まらなかった。
小学生の元気一杯な子どもが突然目の前から居なくなるということは、「何があるかわからない」とは思いながらも、やはり他人事だったのだと思う。
でも、「死んだらどうする?」「どうして欲しい?」「パパはね、ママはね」「みーは?」と、例え相手が小学生だったとしても、話しあい、聞けていたら…。
悔しいには変わらないけれど、突然気持ちもわからないまま失うのとは違うのかもしれないと思った。
そして、いつか誰でも必ず訪れるその日のために、「今はどう生きる?」ということを考えあうきっかけに、「そのあとどうしちゃう?」がなるのかもしれないと思った。
このあと どうしちゃおう [ ヨシタケシンスケ ]
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リコーダーを吹きたいとみーママと食堂へ行く。吹き方はあまり覚えていない様子。科目によりまだまだ記憶の戻り方の差が大きい。
色々な事に興味を向けられるようになってきた事は良かった。ただ、ショックを受けることも同じように増える。
こういうことはこれからも沢山起きると思う。
出来ないとき、困ったとき、どうしたら解決出来るのか、自分で考えて行動できるようになること、その思考と行動がみーなりに出来るようになる時が本当に退院、怪我を克服する第一歩になるのだろうと思う。問題解決の考え方や方法を学べれば、みーの今回の怪我は人生のプラスに変えられるよな気がしている。
支えねば。
11時から言語のリハビリ。
100マス掛け算、4分25秒。
また速くなってきた。わずかずつ短縮される日を何日間か過ごすと、グッと変わる時が来る。今日は全体としてそんな日の気がする。
漢字には少しつまづいていたが、大丈夫。
続いて理学のリハビリでは、体全体のリハビリとなる。
今日は反復横跳びが20秒で25回できた。事故前は48回だったからと悔しがっていたみー。ようやく半分。
それでも一昨日は19回だったからね。
先生にはサッカーボールを蹴ってもいいかと質問。
ヘディングは絶対にダメとのこと。だが、パスの練習などは大丈夫と。先生に秘密の練習場所を教えてもらい、久しぶりに少しサッカーボールを蹴ることもでき、満面の笑みが印象的だった。
サッカーのヘディングは一生難しいようだ…みーにはまだ伝えていない。
昼、毛布に包まれて辛そうにしながらストレッチャーで小児病棟を出て行く子どもがいた。お母さんが心配そうに付き添っていたが、切ない。
急性期の小児の病棟では出入りも激しく、とても重度の疾患とたたかう子どもさんがほとんど。
みーはこの夏どんなことを学ぶのだろうか。
2時から入浴時間。1人20分で回っていく。ヒヤッとする瞬間があった。みーが服を脱いでいるときに、お湯を確認しに一瞬目を離した時、服が足に引っかかって倒れそうになる。ギリギリ手で防ぐことが出来たが、頭を打っていたら大変だった。気をつけないと。
言語のリハビリに先生と2人で出かける。
色々とお喋りをして楽しかった様子。
「先生山に登ってみたら?」「靴はしっかりしたのを買ったほうがいいよ」何て話をしたらしい(笑)リハビリの先生では唯一の男性スタッフ。ようやく慣れてきたのかな?^ ^嬉しい。
午後3時
急遽、リハビリ病院への転院が29日の月曜日に決まった。後10日以上先に予定されていたのだが、受け入れ先病院のベッドが空いたのでと理学の先生が伝えに来てくださった。
8月中に転院し、病院に慣れてきた頃に修学旅行に行けるかどうか、考えられる条件が出来たのは良かった。
みーは今の病院に慣れてきただけに、急に決まった転院には少し寂しいというか戸惑いというか。「この先どうなるの?」と多少不安そう。
もうひと頑張りだよみー。
夕方、バルーンアートのボランティアさんが病棟に来てくださる。今までは意識レベルがよくなくて参加出来なかったけれど、みーも初めて参加。他の入院中の子どもさん達と一緒に風船を作る姿を見ていると、やっぱり子どもどうしがいいのかなと思う。
みーは色々な風船を作り、みぃ君にプレゼントとしてみーママに持って返ってもらった^ ^
夜はノンビリと病棟から貸してもらったパズルをして楽しんだ(u_u)さすが病院のパズルは身体のリアルなパズル(笑)
さあ、一気に転院の準備を始めないと。
今日は少し頭が痛い…
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