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【富士山・富士宮ルート日帰り】備え不十分で高山病に襲われるも富士山初登頂~6月・開山前の富士山は静かでした

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最終更新日 2023-12-056月1日、富士山に登ってきました。登山もそれなりにしてきましたが、実は初めての富士山登頂。登るなら開山前の時期に限ると思っていましたが、偶然とれた平日の休みを使ったこともありとても静かな山歩きでした。しかしタイトルにあるように高山病に襲われてまあ辛かったです。そんな反省も含めて記録しておこうと思います。

意外と知らなかった富士登山アプローチのこと

富士山は日本一の山ということはまず大体の人は知っている事。私は東京生まれですが、50年近く前には高い建物もまだ少なかったからでしょうか、自宅からも富士山が見えたりしました。

登山も子どもの頃から親に連れられ歩き、今も歩いているのですが、富士山に登る機会はこれまで一度もありませんでした。実は数年前に保育園の親同士で富士山に登ろうと盛り上がった事があったのですが、コロナ禍で立ち消え。私にとっては「近くて遠い山」の代表格でした。

転機となったのは昨年夏に南アルプスの聖岳に登った事でしょうか。標高3013mと国内23座と言われる3000m峰では最も低い山ですが、聖岳に登った事で残す3000m峰は富士山だけとなっていました。

正直な事を書くと、富士山には登らなくてもいいかなとずっと思っていました。夏の富士登山の大行列の様子などを見るにつけ、登山としての富士山には魅力を感じていませんでしたから。しかし、「3000m峰」残り1座となるとチャンスを見つけて登ってみるか!という気持ちで今回の登山となりました。

開山時期?車で行ける?トイレは?以外と知らないこと多い

登ろうと思うと以外と知らないのが富士山だなと思いました。まずは「開山時期」。富士登山についてネットで調べると開山時期は登山ルートにもよるもののおおよそ7月前半から9月前半までの2か月間。まずこの時点で「開山時期じゃないと登ってはいけないの?」と大半の方が思うでしょうね。私も富士山に登ってきたと登山翌日に職場で話すと、富士山を登った事がある人から「今の時期登っていいの?」と言われました。

結論から言うと開山期間以外で登ってはダメとはなっていません。登山を少ししていれば1年を通じて登られている事は知っていましたが、知りたかった事は以下の二つ。

①「開山時期以外には車はどこまで入れるのか?」

②「駐車場付近、登山口付近にはトイレはあるのか?」

でした。①についていうと、開山時期の富士宮ルートは登山口となる富士宮5合目までの富士山スカイラインがマイカー規制の対象となるということは知っていました。他のルートについては調べる暇が無く、この時期ならば登山口まで車で入れる富士宮ルートに決めました。

②はトイレです。途中の山小屋も閉まっていることを考えると登山前に済ませておきたいところ。色々調べると富士宮5合目には売店や山小屋はないこと、公衆トイレがあったものの火災により現在建て替え中であることがわかりました(2022年6月現在~2年ほどかかるとのこと)。しかし、駐車場に仮設のトイレが設置されているという情報をヤマレコによって得られたので一安心。

現地に行くと管理された簡易トイレが4基備えられていました。しかし夏場はこれでは渋滞するでしょうね・・・。増設するのかな?

開山前、今回の登山装備

今回登ったのは6月1日、最新の登山道の様子はヤマレコやYAMAPで検索すると一定わかるのは便利な世の中です。気になるのは雪の状況。調べてみると8合目上には雪渓が残っているものの、9.5合目までは夏道で迂回出来るとのこと。最後の部分で雪渓が出てくるがどう登るかは自己判断という感じでした。

雪渓に備え登山靴は二つ持って行った

この時期の雪渓であれば雪はグズグズになっていることが多く、まず滑落の危険性は少なくなるとは思うものの、初めての山のため体感的な予想がつきません。ということで今回は9.5合目までの登山靴とそれ以降の登山靴について切り替えることにしました。

9.5合目にて疲れている様子(笑)

 

具体的には登山口から9.5合目までは雪山以外でヘビーローテーションとなっているスポルティバのウルトララプターⅡGTX。9.5合目からの雪渓には12本爪アイゼンが装着出来るスポルティバのトランゴタワーGTXとしました。加えて、ウルトララプターのままでも山頂に行けることもありうると考えて、ウルトララプターにも装着できるカンプのアイスマスター(チェーンアイゼン)も持参することに。

ウルトララプターは軽い上にGORE-TEXなので愛用しています。去年の山は殆どこれで登りました。

全ての登山装備については最後に書きしるしました。

天候をみて今回は夏山ウェアに

次にウェアですが、上部に雪渓があるものの今回の天候を見て夏山ウェアとしました。夏冬通じて愛用しているファイントラックのフロウラップを羽織れるように備え、それでも低温だと感じた場合はノースのクライムベリーライトジャケット(レインウェア)を羽織ることとしました。

とても軽量な夏山用のレインウェアですが、フロウラップと重ねると防寒性も上がって便利に使っています。

それ以外は当然ながらヘッドライト、防寒着、レインウェア、携帯トイレなどをザックの中に。もちろん行動食や飲料水(1.8L)も。

それでは本編へ!

富士山・富士宮ルート日帰り登山(開山前)

先にアップした記事「【登山】富士山で高山病になったので自分なりに振り返っておこうと思う」にも書いたように、かなり仕事の疲れを残したままでしたが、滅多にない平日の休みを利用して富士宮ルートから富士山への登山を行いました。

富士宮5合目の登山口駐車場にはご覧のようにガラガラ。全体でも10数台程度だったように思います。平日登山いいですよね・・・。

標高2500ⅿから見るとすでに雲は下。気温は7時の時点で6℃ほどですが、風も極めて穏やかで日差しもあって暖かく感じます。

では出発です。時間は7時10分。

富士宮ルート 標準コースタイム表
07:10富士宮口五合目 -25分-7:35六合目 -25分-8:00小平地(小屋跡) -35分-8:35新七合目 -50分-9:25元祖七合目 -50分-10:15八合目 -45分-11:00九合目 -35分-11:35九合五勺 -45分-12:20駒ヶ岳 -20分-12:403765m地点 -4分※-12:44剣ヶ峰 -3分※-12:473765m地点 -15分-13:02駒ヶ岳 -30分-13:32九合五勺 -25分-13:57九合目 -30分-14:27八合目 -35分-15:02元祖七合目 -35分-15:37新七合目 -25分-16:02小平地(小屋跡) -15分-16:17六合目 -15分-16:32富士宮口五合目
合計 9時間22分 / 8.2km

富士宮口からの通常の登山ルートにはゲートが設けられていて冬期通行禁止となっていました。仕方なくブルドーザー道で6合目へ向かいます。ジグザグに進む道はすでに火山のそれとわかる大小の赤茶けた石でザレザレというかガレガレ。噂に聞いていたれれども登りにくい。

写真を撮っていたのですが、これが6合目なのか判別不能(笑)。正直小屋が開いていないとどちらでもいい・・・(笑)。

これは・・・(笑)手前に20ⅿほどの雪渓のトラバースがありました。帰りにはこの付近がホワイトアウトしていてトラバースの道が続いていることに気が付かなくてロストするところでした。まあそれにしても天気が良かったのです。

随分雲が沸き上がってきました。最後までこの雲との追いかけっこでした。

えーっとこれが七合目なのか新七合目なのか・・・相変わらず分からない。もちろん登っている際には地図で確認しているのですが、写真だけでは分かりませんね。このあたりで風が強くなってきたのでフロウラップを羽織り、グローブも装着。

ブラックダイヤモンドのクラッググローブは毎年買い替えています。耐久性が低いというわけではないのですが、大キレットなどを歩くとどうしても穴が。それでも安いですし、多少の防寒性もあって便利です。

岩の影には大きなツララが。

多分これは8合目の小屋。他の記事でも書いたようにこの手前で急激にめまいと吐き気が・・・高山病の症状で足が重くてようやくたどり着いた感じです。

ここで15分ほど休憩。雪も出始めて気温も低下してきました。少し休憩していると何とか身体が動きそうだったので先へ。

恐らく9合目の小屋は写真のあれ。一時的に青空が出てきました!今回の核心部の雪渓も見えてきました。

9合目小屋に到着したものの、身体が重くて仕方がない。下山も選択肢に入れながら、持ってきた食べ物や飲み物を口に入れ、足を投げ出して大休止としました。

深呼吸を繰り返していると少しずつ吐き気はおさまってきました。雲の向こうには駿河湾?

モクモクした雲には乗れそうです。

40分休憩してようやく先に進めそうになりました。登山道上には少しずつ雪が出始めましたが、まだ3シーズン登山靴で大丈夫。次の9.5合目への登りも辛かったものの、随分高山病の症状は良くなってきたようです。

 

9.5合目から山頂手前までの最後の登りは150ⅿほど?の雪渓歩き。ここで靴を履き替えアイゼンを装着します。スポルティバのトランゴタワー、このカラーに惹かれて購入しましたが、冬靴まではいかないような残雪期の山などで重宝しています。

 

こちらが最後の雪渓。雪はザラザラ。踏み後はステップになるほどではないものの凍結していないのでどこでも歩ける様子でした。この傾斜であればアイゼンでなくてももう歩けたかもしれませんが、これも一度歩いてみないと分からないこと。アイゼンを装着していたので安心して登ることが出来ました。

雪渓を登り切ると雪が一旦切れますが、しばらく登ると目の前に立派な鳥居。頂上浅間大社奥宮に到着です。もう正直ここで終わりでいいんじゃないの?と思いましたね~疲れました!時間は12時。合計1時間以上の休憩をはさんだものの登山口から4時間50分もかかりました。

奥宮を通り過ぎ、巨大な火口の手前へ。大迫力の展望に圧倒。左の奥に見えるのが山頂付近ですね。まだ登るのか・・・(笑)

さあ山頂へ向かいます。最後の登りはガレガレで本当に登りにくい。

標高3776ⅿ、富士山登頂です!お疲れさまでした。

火口の一番底。

風が強くなってきたのですぐに下山します。

山頂下の雪渓取りつき点から再度アイゼンを装着して9合目まで滑り落ちます。ヒップそりを持ってきている人もいましたが、ちょっと怖い気がしますね。

9合目の萬年雪山荘前には小鳥がやってきていました。

この後に一面がガスに包まれてほとんど視界が無い状態に。7合目付近では登山道をロストするほどに。時間は2時頃というのにあたりは暗くなってきました。慎重に進みながら富士宮登山口へ戻ってくると15時になっていました。

往復で7時間50分。初めての高山病とそれへの対応などもあって辛いながらも学ぶことの多い富士山初登頂となりました。登り終わっての率直な感想は、もう一度しっかりと準備をして富士山に登り直したいという思いです。

6月残雪・日帰り富士登山の装備

登山装備編

・帽子 (テルヌアバイザー Suez Vu)
・ヘッドライト (ペツル アクティックコア
・サングラス (モンベルPLトレッキンググラス)
・ドライレイヤー(ファイントラック ドライレイヤー)
・ベースレイヤー(ミレー モルフォジップロングスリーブ
・アウター(ファイントラック フロウラップフーディー紹介記事
・パンツ(ノースフェイス バーブライトパンツ
・登山用下着(モンベル ジオライン L.W. トランクス)
・サポートタイツ(CW-X ジェネレーターモデル
・靴下インナー(インジンジ ライナークルー紹介記事
・靴下(ダーンタフ ブーツソックフルクッション紹介記事 丈夫!7年間使えています
・皮膚保護クリーム(ProtectJ1紹介記事
・レインウェア上(ノースフェイス クライムベリーライトジャケット紹介記事
・レインウェア下(ミレー 防水透湿トレッキングパンツ TYPHON 50000 WARM ST TREK PANT紹介記事
・登山靴 アプローチ(スポルティバ ウルトララプターⅡGTX
・登山靴 雪渓部分(スポルティバ トランゴタワーGTX
・インソール(YAMAP別注山を歩くインソールカーボン)紹介記事
・アイゼン(グリベル エアテックニューマチック
・トレッキングポール(フィザン コンパクト紹介記事
・ザック(山と道 MINIカスタム)紹介記事
・サコッシュ(asobitogear ASOBI-Pocket)紹介記事  サコッシュの中身紹介
・ハイドレーション(プラティパス ビッグジップEVO
・行動食各種 くるみ餅
・モバイルバッテリー(アンカー PowerCore III 5000)各種ケーブル

カメラ関連編

・ミラーレス一眼(OM-SYSTEM OM1
・レンズ (OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO)
・ジンバルモバイルカメラ(DJI Pocket2
・360度カメラ(insta360ONE X2
・スマホ(iPhone12pro
・撮影機材関係(消える自撮り棒2本

最後までお読みいただきありがとうございました。

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