聞くの怖かったよね、勇気がいったよね…みー 交通事故と介護と回復の記録
最終更新日 2021-12-198月10日 水
「左腕、何病?」
みーが聞いてきた。
みーはこの事を聞くのにどれだけ勇気がいったのだろう。
2日ほど前から左腕を気にするようになっていたみー。その時、左腕は全く動かず、ダランと力なく下がっていた。
それまで気にすることも出来なかったことから思えば、左腕の違和感を感じ始めたこと自体が大きな前進だと思うが、子どもの心には不安と恐怖が広がったと思う。しきりに動く右手で左手を触り、手首をひねり、泣きながら伸ばす姿が目立っていた。
みーに聞かれ、素直に話した。
事故で頭にダメージを受けたことで、上手に脳から命令が届かない状態なんだよ。
だから、病気じゃない。命令を届けられるようにするために、触ったり、動かしたりが大事。頑張れば必ず時間がかかっても動かせるようになると。
正直、今の時点ではまだ何とも言えない。
みーは聞きながら「うん」とら返事をし、少し寝ると横になった。
みーは左腕を頑張って動かすようになってきた。気迫を感じる。
誰も教えていないのに、ルービックキューブを不自由な手で押さえながら、一面を完成させた。
お菓子の袋を開けようと、左手で袋を押さえている。
お菓子を左手で食べようと、頑張って動かそうとしている。
しまいには、突然シャワー室に行き、お湯を左手に当てながら、マッサージをしている…現状を認識し、立ち向かう…場合によっては気持ちが折れてしまうのではないかと怖かったのだけど、みーは強いね。そんな風に育ってくれたことに感謝しかない。
必ず動く!必ず元に戻る!
目、口、左手、左足…左半身に力が入りにくい状態が続いている。でも、みーなら治せるような気がしている。
昨夜はみーと2人、いろいろ話をした。
また旅行に行こうね 「うん」
山もキャンプも行こうね 「うん」
北海道にも行きたいね 「いつ!?いま?」
みーの北海道への食い付きが半端なくてビックリしてしまった。
正直、会話はほとんど成り立たず、一方通行なのだけど、話しかけ続けなければリハビリにならない。
そして、こうやって僅かでも会話になると、ただそれだけで無性に嬉しい(u_u)
みーの存在、子どもの存在はかけがえない。そのことを毎日痛感させられる入院生活22日目。
世間はお盆休みに突入だね。
9日 夜
昨夜はご飯を食べれたからか、よく歩いたからか?多分どちらもあったから、気持ちよく眠りに入ることが出来た。
21時37分入眠
10日
2時21分 パパー、パパーと呼んで顔を歪めながら泣く。15分ほど少し興奮状態。
お茶をスプーンで4杯。オムツを交換。
横になってもなかなか眠れず、とうとうベッドの柵を乗り越えて廊下に出て行こうとする。
廊下を一周、探しているのか…顔を前に持って行くと顔に向けて拳が飛んでくる。抑制が効かないので気をつけないと危険。看護師さんも一緒に歩いてくれる。看護師さんへも手が出る。
それでも優しく受け止めてくれる看護師さんに感謝。みーは色んな方にお世話になっている。ありがたい。
3時32分
部屋に戻りベッドに横たえる。目は興奮してパッチリ。ただ、顔は比較的穏やかな様子かな?
抑えつけることよりも、気持ちや身体を充足してあげるほうがいい。
次第に寝入っていく。
3時40分 寝たのは8分
声もなく柵を乗り越えようとする。柵の上に立ち上がるので大変危険。
しばらくは眠らずに注意。
せん妄状態という時期にはあることだと聞いていたけれど。
3時45分
柵を乗り越えようとする。
「めし持ってきて」とのこと。そうかお腹空いたんだ〜おせんべいを小さく割って3枚ほど食べる。上手に食べれている。
途中お茶をスプーン3杯。
泣いてしまう。
「何にもわからないよ」
「殺して」「みー死んで」
絶対にそんなこと言ったらダメだよ話す。わかるかわからないか別として、それだけは絶対にダメだよ。「うん」と。
そして、「パパーお願いたすけて」と泣く…錯乱状態なんだと思う…本人は本当に辛いだろうと思う。悔しい。
気持ちを変えようと、横になりながらご飯の話や山の話を沢山した。本当に久しぶりにした。みーは「五竜岳楽しかった」と言っていた。嬉しい。
その一方で、つい先日行った京都旅行では人力車にパパと乗ったとのこと。本当はみーママの弟君と乗ったのだけど。ずっと昔に乗ったことはあったかな…その時の記憶かな?
5時17分
眠いままだとご飯美味しく食べられないよと話すと、美味しく食べられないの?と答えながら目をつぶって浅い眠りにようやく入る。
6時35分
みーの声で起きる。
おはよう。食事まであと少し。みーはまだかまだかと廊下へ。一緒に歩く。数時間前よりもまた足の運びがスムーズになっていてビックリする。子どもの変化の急激さは聞いていたものの…。
7時過ぎ朝食
白いご飯にゆかりをかけて思いっきり食べる。嬉しそう。味噌汁少し、高野豆腐、野菜の煮物一口。よく食べた。
みーママが焼きおにぎりを持ってきてくれた。焼きおにぎりも1つ半食べる。食の好みは何も変わっていなかった^_^;変に安心する。
食後は運動というか、廊下を歩く。みーは子ども返りというのか、一時的に3歳ぐらいの幼児の行動や感情表現になっているという。どこかを目的にして目指して歩くというよりも、歩いているとクルッと向きを変えたり、扉にとても興味を示して動けなかったり。事前に聞いていると余裕を持って対応できる。ありがたい。
ちょうど理学の先生がみえる。脚首がしっかり動き始めていると驚かれる。歩きながらバランスをとり、歩き方を思い出してきている。どんどん歩いていいですよと応援してもらえた。
病棟フロアーだけでなく、病院全体を歩いてもOKと許可が出る!やった!昨日までは歩けなかったのに…すごいねみー!!
12時
昼ごはんが到着。白いご飯以外はなかなか食べれそうなメニューではないかな^_^;つくづく偏食を治しておくべきだったと後悔するも、持ち込みOKなので気持ちには余裕。
みーは大きな口でモリモリ食べる。そう、食べて食べて治すんだよ!家から持ってきてもらったフライドポテトを食べる。
14時
「外に行きたい」ということで、みーママとみーが歩いて病院の外回りを散歩。
しかし、大変な暑さで「パパに抱っこしてもらいたい」と。
食事に出ていた私が呼び出されて向かうと、外を歩いているみーの姿。
とても、とても嬉しくて、走ってかけよりながら胸が熱くなった。外を歩くみーの姿がまた見れてよかった。こんなごく普通のことに泣けるなんて不思議だけれど、それぐらいこれまでが辛かった。みーも外を歩けて良かったね(u_u)
抱っこして病院一階のロビーにはいり、3人でお菓子をたべる。みーはバームクーヘンを美味しそうに。
14時45分
病室に戻ると言語の先生がゲームを持って待っていてくれた。
5色に分かれた積み木。色を揃えていく。上手に出来た。9種類のカードから言われた絵を選ぶ。上手に出来た。
最後にトランプで神経衰弱。考えながらめくっているのがわかる。
何と先生に勝利。「もう一回したい」。また勝利。将棋がしたい、前は○○とやっていたと、小学校の友達の名前が初めて出た。記憶が徐々に蘇って来ているのか??
今日は意識の鮮明さが今までとは違う気がする。
何かの前兆かな?
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