立山、雄山、登山

絶景を満喫しつつもフラフラ歩き~立山・剱岳縦走記①

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最終更新日 2021-12-19

2017年8月5日~6日、北アルプスの剱岳・立山三山を歩いて来た。
天候不順のイメージの強かった今年の夏山シーズン。
この二日間はまずまずの好天に恵まれ
気持ちのいい山歩きを楽しむことが出来た。

今回も行かせてくれた家族に感謝

剱岳山行の計画

いつ行くかをずっと考えていた剱岳。
「岩と雪の殿堂」と呼ばれ、「鉄兜」とも称されるその巨大な岩の塊からなる特異な山容は登山者の一つの憧れの的でもある。
去年の冬の雪が多かったせいで、今年は7月の後半になっても雪渓が登山道を覆う部分が多く、アイゼンが必要な時期が続いた。
8月のお盆を過ぎると天候が不安定になる可能性もあり、雪が溶ける8月前半に狙いを定めていたが、偶然にもチャンスが訪れた。
1週間前にみーママに登山計画を提出。剱岳が危険な鎖場の連続する山であることは伏せておいた。
車でも北アルプスの中では名古屋からもアクセスが比較的遠くなる立山・剱岳。
ゆっくり楽しむには3日欲しいところだが、日程の都合上、今回は2日間での縦走を計画。
日程(予定)
・6日
深夜のうちに立山駅前無料駐車場へ。仮眠。
立山ケーブルカー始発を待って出発。
ケーブルカー、立山高原バスを乗り継いで室堂へ。
室堂から雄山、大汝山、富士ノ折立からなる立山三山を縦走し、別山から剣沢キャンプ場へ。
テント泊。
・7日
日の昇らないうちに剱岳へ(往復約7時間を予定)。
剱岳下山後にテントを回収し、雷鳥沢を通って室堂へ。
バス、ケーブルカーを使って駐車場へ。
午後6時には名古屋へ帰着。
無事に了承を得て名古屋を出発したのは金曜日の午後10時を過ぎていた

山岳観光地への入り口としての立山駅

立山駅周辺には無数の駐車場がある。
駅自体はとても小さく、周辺のお店もポツポツとしかないものの、とにかく駐車場が沢山ある。そしてそのほとんどが無料というのが驚きだ。

立山駅前無料駐車場へ

高速を乗り継ぎ、暗い一般道を走らせて立山駅前に到着したのは午前1時半頃。
すでに駅前の駐車場はほぼ満車だったが、偶然にも一台分だけ空いていた。
午前5時過ぎにはケーブルカーの当日券販売が始まる。
みーママの作ってくれたオニギリを一つだけ食べて狭い車内で横になった。
外は満天の星空。翌朝からの登山が楽しみでなかなか寝付けない。さらに、次々と車が入ってくる。
スマホのアラームで目が覚めると午前4時半。
すでに近くの車では登山者が準備を始めている。トイレを済まそうと車外へ出ると、駅前にはすでに列ができ始めていた。
急いで支度を済ませ、残しておいたオニギリとお茶を袋に詰めて列に加わる。

 

立山

オニギリを食べながら少しずつ進む列に並ぶと、そのほとんどが登山客だった。
「前売り券を持っている方は前へ」と呼びかける駅員どうしも、「この時間には観光客の人はいないな」と会話していた。

立山ケーブルカーチケット

立山駅からケーブルカー、バスを含めた往復の乗車券は4310円。
5時37分に購入し、指定されたケーブルカーの時間は6時半。何とかケーブルカー終着駅からのバスの始発便に間に合いそうだ。
チケットを購入してしまえば、アナウンスが流れるまで自由に過ごすことが出来る。
ベンチに腰掛けて、残ったオニギリを食べたり軽いストレッチをしながらあたりの登山者を眺めて過ごす。
駅前のロータリーには次々と宿からの送迎車や大急ぎで走り込んでくる登山者が到着する。
みな、この日の好天予報や立山、剱岳への期待で笑顔だったのが印象に残る。多分自分もにやけていたのかも。
暫くしてアナウンスが流れ、6時半のケーブルカーが案内された。
荷物を背負って乗り込む。実に2年ぶりだ。
急こう配を登っていき、数分で終点の美女平駅。
急いで室堂直行のバスの列に並ぶ。
ほんの数分の待ち時間でバスに乗り込むことが出来た。40分ほどのバスの車内では出来るだけ目をつぶっていた。
ちょっと眠い。

乗り継いで乗り継いで室堂へ

結局眠ることは出来ずに2450mの室堂平に着いたのは7時35分頃。
広がっていたのは見事な青空と美しい立山の景色。

室堂

室堂

立山

それにしても凄い。
ケーブルカーとバスを乗り継いで誰でも標高2500mの世界を体験でき、この景色を見ることが出来る。
立山が多くの人を魅了し、人気なのが分かる。
室堂平では登山者に登山届の記入が促されたていた。
もちろん自分も記入。
内容を見て係りの方が「この時期、劔岳往復には11時間ぐらいかかりますから早出を」と言われた。
恐らく登山者による登山道の渋滞を加味した11時間だろう。
帰りのバスに乗り遅れては大変なことになると心する。

室堂からまずは雄山へ向かうが・・・

今回もテント泊装備を10キロ程度に抑え、山場となる2日目の岩と雪の殿堂と呼ばれる剱岳への足慣らしとして、まずは立山三山を歩くことにした。
まずは一ノ越を経由して3003mの雄山へ向かう。
実はここが一番きつかったかもしれない。

立山

景色もいいし、絶好の青空。日差しは強いものの、雪渓もあってそれほど暑くないはずなのにポタポタと汗が出る。
身体も思うように動かない。
よく考えれば簡単なことだった。身体がこの高度に全く慣れていなかったのだろう。
さらに周りは比較的軽装な登山者が多く、たまたま学校登山の小学生の行列とも重なった。
ペースが乱れていたんだろうと思う。

いくつかの雪渓を越え、もう目の前に一ノ越山荘が見えているのに、身体が言うことを聞かず、とにかくゆっくりと登った。
室堂で1時間でも休憩していけば良かったのだろうと今になって思う。

一の越山荘

激不調の中、何とか一の越山荘へ

8時30分、山荘到着。
火照った体を冷やすように、気持ちのいい風が吹いていた。

室堂

振り返るとゼブラ模様がとても美しい。この時期独特の緑と白のコントラストだ。

槍ヶ岳も見える。
折角立山に来たなら、ここまででも上がってみる価値がある。
ここまでの道は登山者でなくても危険な個所はほとんどない。室堂を一望できる点でも一見の価値がある。
10分ほど休憩して体調を整える。

一ノ越から先は急な登山道となる。
雄山山頂までは1時間。しかし、学校登山の行列が続いているためもう少しかかりそうだ。

ここからの登りはストックを仕舞ってもいいような感じだった。大きな岩を乗り越えいくような道もある。
途中、リタイア寸前の子ども達に酸素を与えたり、休憩を取らせたりと引率の先生は大変そうだった。
それにしても大方の子ども達はとっても元気。

雄山

一気に標高を上げる。
暫く行くとすこし平らな地点に出た。三ノ越だ。ちなみに二ノ越は・・・ない。

室堂

立山

絶景だ。
しばらく景色を楽しんでいると、突然ガスが湧いて来て、あたりが真っ白になってしまった。

立山

この後はガスに追いつかれる前に山頂に到着してしまおうとペースを上げた。
他の登山者も同じだったのだろう、行列をなしていた集団のペースが一気に上がったように感じる。

立山雄山

山頂までもう一息。さっきまで見えていた室堂平はもう雲に隠れてしまった。

雄山山頂到着

立山雄山

とても賑やかな山頂に到着したのは午前9時25分だった。

立山雄山

山頂には売店があり、様々なものが売られている。
ここまでの登山という方も多いのだろう。とても賑わっていた。
そして、奥手には立山神社本宮が祭られており、そこが雄山の正式な山頂となる。
門から先は参拝料がいるものの、折角だから行ってみる。500円だったか。

立山雄山

雄山山頂の社へ

立山雄山

3003m、雄山山頂。立派な社がたっている。そして威厳のありそうな宮司さんも。
ちょうど祈祷の時間だったのか、15名ほど登山者が集まったところで祈祷していただいた。
祈ったのは家族の健康とみーの回復。

お神酒をいただいた。山頂でお酒を飲むのは初めて?かも。ちょろっとだけれど。

記念に一枚。
すぐ後ろに見えるのが次の目的地、大汝山か。
山頂側から見ると小屋が狭い場所にへばりついているのがわかる。
どこもそうだけれど、よくこんな所に建てたものだと感心する。

参拝している間に山頂付近もガスで覆われてしまい、あたりは真っ白に。
この日は剣沢キャンプ場で場所の確保もあるため、あまりユックリはしていられない。
高度順応も終わったのか??調子もいつも通りへということで、立山三山の残る二座を目指して先へ。
というあたりで、続く。

 

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