残雪期「唐松岳」、リフト停止で残り時間は4時間!いざタイムトライアル登山!

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最終更新日 2023-12-053月3日のことです。残雪期人気の山、後立山連峰の唐松岳へ登ってきました。

登ってきたというか、走ってきたというか、叫びながら登ってきた!?・・・ということが物凄く印象深く残っている山行の記録を残しておこうと思います。

強風によるゴンドラの運休・・・復旧待ちで雪の上に立つこと3時間30分

深夜にいつものごとく名古屋を出発し、中央道を一路北へ北へ、向かったのは唐松岳。北アルプスの北部、後立山連峰の一角をなし、スキー客などの使うリフトで標高を稼げることもあり、人気の雪山です。夏は八方池周辺を巡る山岳観光地としても有名な場所ですね。

出発地点となる八方ゴンドラリフト「アダム」に最も近い駐車場に到着したのは午前5時。始発は7時半。少し仮眠しようと寝たものの、6時には係りの人に起こされて料金支払い。そのまま眠れずに支度をして7時前にリフトの始発待ちの列に並んだのです。

時計の針は7時5分となっていますね。みな登山者です。7時半にリフトが動くことを誰一人疑っていなかった時です(笑)

しかし、この後係りの方から説明があり、登山口となる八方池山荘まで3本のリフトを乗り継いでいくものの、一番上のリフト部の風が強く、運行出来ないとのこと。下2本は動かすが、乗れるのはスキー・ボード客のみ。ということで、登山者は待つことに。

動いているのに・・・乗れないなんて・・・。

8時、9時・・・。一向に動く気配のないリフト。ただ雪の上に立ち尽くして2時間経過。

そもそもコースタイムでいうと往復7時間35分かかる今回のルート。下山リフトの最終は15時40分。9時を回った時点ですでに行動時間は7時間を切ってきました。次々と諦めて登山者の列が崩れる中、もう駄目だなと思いつつ、行けるところまでだけでいいから動くまで待とうとジッと・・・。10時・・・

そして、もうさすがに諦めようと思った10時過ぎ、アナウンスが流れてリフト再開の案内。結局、約4時間待ち続け、10時半過ぎにリフト運行開始。チケットを購入し、スキー客に交じってリフトに乗り込む。

リフトを乗り継ぎ乗り継ぎ、八方池山荘に到着したのは11時15分頃だったかと思います。最終リフト出発までの猶予時間は4時間25分。カウントダウンが始まった(笑)それにしても綺麗な青い空でしたよ。

残雪期「唐松岳」タイムトライアル登山スタート

八方池山荘の終点でリフトを下り、すぐにアイゼンを履いて出発。左手には白い雪をまとった後立山連峰の名峰が美しく聳える中、広い稜線をいつもより早いペースで登ります。こうなったらとにかく行けるところまで行こうと。

折り返すタイムリミットは午後2時と決め、タイムトライアル登山の始まりです。

通常11時を回れば登山者が一通り出た後、トレースもしっかりあることが普通ですが、この時間になってしまうとそもそも登山者が減っている状況からのスタート。おまけにここ3日間強風でリフトが動いていなかったということで、雪に足を取られて歩きにくい。

2年ぶりの唐松岳。広い稜線はガスれば方向を失い危険が伴うと思われますが、この日は本当に綺麗に晴天。若干風は強いものの、そんなことは気にせずに進みました。

とても急いで歩いているんです。歩いているんですが、あまりの美しさについ足を止めて撮影してしまいます。

この写真の右手あたりは八方池あたりでしょうか?出発から30分ほどで到着。もちろん八方池も雪の下です。

悲鳴を上げながら歩いていました、心の中で。

雪と木々のコントラストが不思議な風景を作っていました。前方にいた方を随分パスして前の方へ出てきました。

振り返るとこんな感じです。

このあたりでトップに近いところまで出てきました。そうなると雪に足をとられる負担が一気に重くなります。

美しいシュラカブが印象的ですが、ここが急登なのです・・・。足がズボズボと沈み込みます。

手前は五竜岳、奥は鹿島槍ヶ岳でしょうか?

丸山ケルンまでもう少しという地点だと思います。

登山者はどんどん減り、とても静かな中、ずっと上がりっぱなしの自分の呼吸の音しかしません。もちろん休憩は全くなしで行動食と水を飲み続けながら歩いています。

だいぶ、ようやくだいぶ近づいてきました。しかしこの時点で13時過ぎだったと思います。Uターンしなければ間に合わない時間が刻一刻と近づいてきています。山頂は無理かもしれない・・・と思い始めました。

見えた唐松岳山頂!

13時35分過ぎ、ようやく山頂部が見えてきました。あと24分・・・・。

ここを回り込めば冬期休止中の「唐松頂上山荘」が見えてくるはずです。

唐松岳頂上山荘前に回り込んだ時、時計はすでに13時42分。タイムリミットまであと18分。八方池山荘から2時間30分、あと18分で山頂まで行けるか?考えているより、行ってみよう!

荷物をデポし、カメラだけ持って走りながら登る。

山頂直下の長いトラバース。西側に落ちてしまうとかなり危ない。

最後の数十メートルの登りは実際に大声で叫びながら、唸りながら登りました。

そして、午後2時ちょうど。標高2696m、日本300名山「唐松岳」に登頂。片道2時間48分で到着。

 

五竜岳方面

 

白馬岳方面かな?

滞在時間はわずか10秒ほどだったと思います。リフト最終便が動く前に八方池山荘に到着しないといけませんが、残りは1時間40分。走ります。

諦めずに歩いて良かった

さあ下山も時間が限られた中で気を付けて下りないと。タイムリミットまで1時間40分!

丸山ケルン 14時30分

 

八方ケルン、別名「顔ケルン」 14時59分

残り40分。ここまで来てようやくリフトに間に合うだろうとこと確信!

時間に追いまくられている中でもシュラカブを撮ったりして。少し余裕が出て来た。

八方池山荘到着 15時13分 往復時間はちょうど4時間ちょっと。よく頑張りました。

一時は諦めようかと思った唐松岳。それでも好天の中、諦めることなく登頂することが出来てとにかく良かった。そんな余韻にひたりながらリフトで下山するのでした。

あまり参考になるような内容はないかもしれませんが、唐松岳のリフト、結構止まることがあるようです。事前に必ずチェックして向かうことが必要だと思います。

それでも、きつかったけれど、とても充実した山行になりました。

 

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